17 6月, 2013

FIFAコンフェデレーションズカップ メキシコvsイタリア

 日本がブラジルに力の差を見せつけられた試合から1日、同じグループのもう一試合メキシコ対イタリアも行われました。正直ワールドカップの本戦でこんなグループに入ったらたまったものではないのですが大陸王者の集う大会ということでかなりレベルの高いチームが揃っています。

MEXITA

メキシコ

  • 12 コロナ
  • 22 フローレス
  •   2 ロドリゲス
  • 15 モレノ
  •   3 サルシド
  • 17 サバラ
  •   → 19 ヒメネス (86′)
  •   6 トラード
  • 11 アキノ
  •   → 21 ミエル (53′)
  • 10 ドス・サントス
  • 18 グアルダード
  • 14 エルナンデス
  •  

イタリア

  •   1 ブッフォン
  • 20 アバーテ
  •   3 キエッリーニ
  • 15 バルザーリ
  •   5 デ・シリオ
  • 16 デ・ロッシ
  • 21 ピルロ
  • 18 モントリーヴォ
  •   8 マルキージオ
  •   → 17 チェルチ (68′)
  • 22 ジャッケリーニ
  •   → 7 アクイラーニ (88′)
  •   9 バロテッリ
  •   → 11 ジラルディーノ (86′)

 メキシコはエルナンデスをトップにロンドンオリンピックで金メダルをとったドス・サントスが中心。 イタリアは4バックでこちらも若手のデ・シリオを先発に使ってきました。

FIFA Confederations Cup Brazil 2013: Mexico 1:2 (1:1) Italy - MatchCast - FIFA.com

 イタリアは昨年のEURO2012で準優勝したときのような3バックを基本にしているのかと思いきや、アバーテとデ・シリオというミランの両サイドバックを起用した4枚でラインを構成してきました。予想フォーメーションの図だけ見るとミランが06-07シーズンあたりで採用していたクリスマスツリーにもよく似ています。レジスタのピルロが中盤の底、その両脇にハードワークのできる選手を配置しスペースを潰していくという手法はユヴェントスでもやってますが、バロテッリが純粋なワントップとして入ることでターゲットにもなりますし様々な形で攻めることができそうです。
 さらに4バックにしたことでサイドバックが攻撃参加した際にデ・ロッシが常に低い位置に残っていた3バックに比べより前の人数を増やせる形と言えるでしょう。先発の所属クラブを見てもうち6人がユヴェントス、4人がミランという選出になっていて、戦術としても両クラブのいいとこ取りのようなサッカーを志向しているんじゃないでしょうか。

EURO2012
EURO2012
confeds2013
コンフェデレーションズカップ2013

 

 ただこの形にまだ選手自身が慣れていない部分も多いようで、特にセンターバックのキエッリーニとバルザーリは2人で中央をカバーするにはポジショニングに難があるように見えました。特にメキシコの前線が斜めに入り込んでギャップをついてくる動きに長けていたために、片方が前に出た時にこのスペースのカバーが遅れがちになってしまったのは少し不安が残ります。ボールと反対のサイドバックが絞って擬似的に3バックのような形を作るか、デ・ロッシが最終ラインに入るとかなり安定していたのですが。
 また、厳しく見れば中盤での守備に関しても少し甘い部分があったのという印象も拭えません。攻守両面で消えがちだったマルキージオはもっとボールホルダーに対して素早いチェックが必要ですし、ピルロはカバーするエリアがはっきりせずに飛び込んでこられる場面があいかわらずありました。

 戦術的にはまだ改善の余地があるのは事実ですが、ピルロのフリーキックとバロテッリのフィジカルで勝ちきってしまうところはさすがですしメキシコが前からボールに食いついてきたところをいとも簡単にかわして前線にボールを供給し続けるクオリティの高い中盤であることは間違いありません。まだグループリーグの初戦ということで次の日本戦やその先の試合ではさらにおもしろい試合を見せてくれるんじゃないかと期待が高まりました。

16 6月, 2013

FIFAコンフェデレーションズカップ ブラジルvs日本

 ブラジルワールドカップの最終予選も無事1位通過を決め、まさに国中がわいている日本代表。1年後のワールドカップに向けワールドカップと同じ会場でワールドカップで対戦するであろう相手と勝負できるいい機会であるコンフェデレーションズカップに挑みます。
 イラク戦から長距離移動を含む中3日での試合ということでコンディション的には厳しそうですがせっかく最終予選の日程をこの大会のために考慮してもらったということもありますし何かしらの収穫を持ってかえりたいところです。

BRAJPN

ブラジル

  • 12 ジュリオ・セーザル
  •   2 ダニエウ・アウヴェス
  •   3 チアゴ・シウヴァ
  •   4 ダヴィド・ルイス
  •   6 マルセロ
  • 18 パウリーニョ
  • 17 ルイス・グスタヴォ
  • 19 フッキ
  •   → 8 エルナネス (75′)
  • 11 オスカル
  • 10 ネイマール
  •   → 7 ルーカス (74′)
  •   9 フレッジ
  •   → 21 ジョー (81′)

日本

  •   1 川島永嗣
  •   6 内田篤人
  • 22 吉田麻也
  • 15 今野泰幸
  •   5 長友佑都
  • 17 長谷部誠
  •   7 遠藤保仁
  •   → 13 細貝萌 (78′)
  •   9 岡崎慎司
  • 10 香川真司
  •   8 清武弘嗣
  •   → 18 前田遼一 (51′)
  •   4 本田圭佑
  •   → 19 乾貴士 (89′)

 日本は前田やハーフナー・マイクではなく本田をトップに入れてきました。ブラジルの方は最近の親善試合と同じメンバーです。

FIFA Confederations Cup Brazil 2013: Brazil 3:0 (1:0) Japan - MatchCast - FIFA.com

 試合前の速報では4-2-3-1の本田1トップでしたが、試合がはじまってみるといきなり岡崎が前線からプレスに走って本田は少し引いたような位置。いきなり前線にボールを当てるのが難しいからか本田がバックラインより手前でボールをもらいにいくような形で望んでいました。
 そんな試合開始早々にマルセロからのはやいクロスをフレッジが胸で落としてネイマールの素晴らしいボレーシュートでブラジルが先制。アジアではあり得ない素晴らしいゴールでしたね。マルセロのクロスもとんでもないスピードでほんとにパスかよっていうボールでしたが、それをきちんとコントロールするフレッジの安定感と迷いなく振り抜いてきっちりと抑えたシュートにしたネイマールもさすがです。というかこれをやってのけるのが世界トップレベルなのでしょうか。

 ただ日本も一方的にやられていたというわけではなく、お互いが前から仕掛けていった時間帯ではうまくブラジルのプレスをかいくぐって前を向ける場面も多くできました。香川のファーストタッチと前を向く速さがアタッキングサードだけでなく中盤でも活かせればそのままスピードのあるカウンターに持っていけるのでここで勝負できるのは好材料だと思います。
 もう1つ同じような場面で気になったのが中盤でのプレスに対してもう少しパスでも対抗できたんじゃないかというところ。ブラジルのプレスがお世辞にも洗練されていて穴がないとは言えないものだっただけに序盤で見られたような遠藤からの縦パスや展開がもっと積極的に出れば攻撃につなげられたんじゃないでしょうか。

JPNcenter

 それとこれらのビルドアップの起点として内田がよく絡んでいたのも印象的でした。ブラジルのエースネイマールを1対1で抑えきったことですごく評価されていますが、ボールを奪ってからも落ち着いて攻めにつなげていたと思います。守備のタスクが多かったために攻撃参加の機会が限られてしまったことと、ブラジルの守備がサイドでは完全に縦を切る方向だったのでなかなかタッチライン際でいい仕事はできませんでしたがそれ以外は安心して見ていられる選手となっていました。
 ただボランチや中盤の選手がなかなかいい形でボールを受けられなかったのは残念でした。普段サイドバックの近くでボールをもらって展開する遠藤は判断が遅いためにプレッシャーを受けて戻してしまうことが多く、長谷部は運動量不足で顔を出せずにパスコースにすらなれていない状態。本田と香川が低い位置でしか受けられなかったのもボランチから前線につながるボールがなかったからですし、もう少し吉田からもトップまで当てるボールが出てもおもしろかったかもしれません。

 というわけで中盤からの攻めに関してだけでも通用するところ、改善するところが多くわかったブラジル戦。スコアは残念でしたが1年後につながる収穫という意味ではこの1試合だけでも大きかったのではないでしょうか。これからイタリア、メキシコとブラジルに劣らない強豪国との試合が続きますがいろいろテストする絶好の機会を存分に使っていってほしいです。

21 5月, 2013

セリエA第38節 シエナvsミラン

 12-13シーズンもこの試合で最後となりました。ベテランの契約終了とイブラヒモビッチ、チアゴ・シウバという攻守の要を放出してのスタートとなった今シーズンですがなんとかCL出場圏内である3位を確保するために最終節まで争いは続きます。

38siena

ACシエナ

  • 25 ペゴーロ
  • 19 テルツィ
  • 88 テルリッツィ
  • 18 フェリペ
  • 36 ボルゾーニ
  • 14 デッラ・ロッカ
  •   2 ヴィティエッロ
  •   5 カレーロ
  • 33 ルビン
  •   → 23 ボグダニ (89′)
  • 27 ロジーナ
  •   → 81 アグラ (61′)
  • 10 エメガラ
  •   → 24 パーチ (75′)

ACミラン

  • 32 アッビアーティ
  • 20 アバーテ
  •   → 21 コンスタン (78′)
  • 17 サパタ
  •   5 メクセス
  •   2 デ・シリオ
  • 23 アンブロジーニ (69′退場)
  • 18 モントリーヴォ
  •   8 ノチェリーノ
  •   → 92 エル・シャーラウィ (60′)
  • 19 ニアン
  •   → 11 パッツィーニ (46′)
  • 45 バロテッリ
  •   7 ロビーニョ

 モントリーヴォがなんとか最終節に間に合い先発出場。中盤がアンブロジーニ、モントリーヴォ、ノチェリーノというシーズン序盤と同じ構成になり、前線はバロテッリの両隣にニアンとロビーニョが並んでいます。

ミラン、薄氷を踏む思いでCL出場権獲得 - Goal.com

 立ち上がりからミランのゲームになりそうな展開で、ロビーニョもバロテッリもどんどん打っていきます。ノチェリーノも積極的に高いポジションをとれていましたし、ニアンとアバーテの連携もよくどこからでも点がとれそうな雰囲気はありました。
 徐々にテンションの低さか慢心か雑なプレーが目立ち、失点シーンもボールの出どころへのプレスはなしエリア内で思いっきりフリーにしてしまうと最悪の形。フィオレンティーナが早い時間帯からリードを奪っていたという情報もあって時間の経過と共に焦りとイライラがはっきりわかるようになってしまってモントリーヴォが審判と口論する場面も見られました。

 前半なかなか前を向いたプレーができなかったニアンをハーフタイムで代え、パッツィーニをトップにバロテッリが右に開いてフリーでボールが持てるような位置に入りました。さらにノチェリーノに代えてエル・シャーラウィを投入。ロビーニョが少し引いたポジションで苦しい時恒例の4人前に置く形を早々に作ってきます。
 圧倒的に相手陣地でボールを支配しているものの点がとれずに68分まできてしまったところでアンブロジーニの退場で万事休すかと思われましたが直後にバランス裁定のような感じでシエナもテルリッツィが2枚目のイエローカードで退場。個人的には両方ともすぐにカードを出すようなプレーではないような気もしますがまあそういう判断なのでしょう。
 これで少しゲームが動き出し、シエナが露骨に時間を消費しにきました。前線で積極的に仕掛けて脅威となっていたエメガラを下げたことでこのままでいいという意志を明確にしてから、アッレグリはコンスタンをセンターの位置で入れてきます。シーズン序盤の迷走していた時期以来の3バック。相手が10人になっていて守備の心配もあまりなく、絶対に点が欲しいといういろいろなことがあったのでしょうがこういう交代はミランには珍しいですね。

 その後5分あまりの間でバロテッリがPKを得て同点、メクセスが泥臭く押し込んで逆転と、なんでもっとはやい時間帯にできなかったんだろうと言いたくなるような、よく言えば劇的な展開で辛くも勝点3をもぎとることができました。ヒートアップした試合になって主審も抑えるために苦心していましたが試合序盤にはこんな展開になるとは想像できませんでしたね。
 最終節を終えて12-13シーズンはCL予備予選出場権を獲得できる3位という結果でした。既知の通り非常に苦しいシーズン開幕でしたが終わってみれば当初の目標は達成できましたね。それもウインターブレイク後はユヴェントス以外に負けていないという快進撃を遂げ、チームとしてもしっかりとした形ができたことは間違いなくアッレグリの功績ではないでしょうか。シーズンの総括は改めて書こうと思いますが、柱がごっそりと抜けた後で新加入選手の活躍、若手の台頭など様々なことが噛み合っての現状としてはかなり満足できる結果だと思います。試合後の笑顔も厳しいシーズンをやりきったことへの現れでしょう。

16 5月, 2013

UEFA EL 決勝 SLベンフィカ vs チェルシーFC

 

BENCHL

SLベンフィカ

  •   1 アルトゥール
  • 34 アルメイダ
  •   4 ルイゾン
  • 24 ガライ
  •   → 33 ジャルデウ (78′)
  • 25 メルガレホ
  •   → 15 ジョン (66′)
  • 35 ペレス
  • 21 マティッチ
  • 19 ロドリゴ
  •   → 11 リマ (66′)
  • 20 ガイタン
  •   7 オスカル・カルドソ
  • 18 サルビオ

チェルシーFC

  •   1 チェフ
  • 28 アスピリクエタ
  •   2 イバノビッチ
  • 24 ケイヒル
  •   3 アシュリー・コール
  •   8 ランパード
  •   4 ダビド・ルイス
  •   7 ラミレス
  • 10 マタ
  • 11 オスカル
  •   9 トーレス
  •   
  •   
  •   

 テリー、アザールを怪我で欠くチェルシーですがCBはイバノビッチとケイヒルのコンビ、中盤にはラミレスが先発しています。ベンフィカはポルトとの首位決戦に敗れた直後の試合となりますが基本的には同じメンバーで臨んでいるようです。

UEFAヨーロッパリーグ 2013 - ベンフィカ-チェルシー – UEFA.com

 まず試合開始直後から流れをつかみにいったのはベンフィカでした。中央のガライ、マティッチがボールに近い位置に寄ってサイドで数的優位を作りどんどん人が入ってくるので非常に連動性の高い攻撃になっていましたね。対するチェルシーは守備陣のフィードを活かした縦パスを前線に放り込むシンプルなサッカー。序盤はベンフィカの動きに抑えられていましたが、ラミレスがセンターの守備をカバーするようになってからは落ち着いて裏を狙えるようになりました。前半はボール保持率、パス成功率ともにベンフィカが勝っていたのに対してオフサイドの数はチェルシーが圧倒的だったので両チーム共にある程度狙った展開だったと言えるでしょう。

 後半ベンフィカは前半ほどに極端な戦術はとらずある程度それぞれのポジションを守りつつリスクを抑えてきました。チェルシーの前線の守備がかなり機能していたのでカウンターを恐れていたのしてませんが、その分チェルシーが守りやすくなった感は否めず、先制したのはチェルシー。トーレスの裏をとる動きはやはり素晴らしいですね。体の入れ方も完璧ですし。それまでガライがサイドに流れていたところのプレスを一手に担っていて消耗もしていると思うのですが、高いDFラインの背後のスペースを完全に自分のものにしていました。

 さらにこの得点によってベンフィカのDFラインがそれまでのような極端に高いラインをとることができなくなってスペースがあき、マタとオスカルが存分に動けるようになるというチェルシーのいい流れが完全にできていたんじゃないでしょうか。追加点はCKからでしたが、それまでにもベンフィカが中盤をつかまえきれずにかなりやられていましたし。まあワンボランチでそのマティッチも攻撃参加しているような状態だとあの位置がカバーしきれないのは仕方がないのかもしれませんが。
 PKで1点は返したものの、バックラインがリトリートしたことで前半のような積極的な攻撃に出ることができなくなって単発の攻撃に頼らざるを得なくなってしまったベンフィカは徐々に押し込まれていってしまい、ガライの負傷交代によって完全にチェルシーのペースにはまってしまいましたね。チェルシーは前半のうちにベンフィカの攻撃に対応して前線からの守備をアジャストできたのが大きかったと思います。これで昨年のCLからELの連覇というある意味すごい偉業を成し遂げました。ベニテス暫定監督(まだ暫定だったのかという突っ込みは置いといて)の後任にモウリーニョとの噂が絶えませんが、かなり面白いサッカーをしているチームだと思いますので来シーズン以降も期待できるんじゃないかと思います。

14 5月, 2013

セリエA第37節 ミラン vs ローマ

 CL出場圏内である3位という明確な目標に向けて確実に勝ち点を重ねたいミラン。こちらもEL出場のために勝利が必要なローマをホームに迎えての一線です。今シーズンサン・シーロでの最終戦ということで、マーケティングに賢いミランはアディダスの13-14シーズン用3rdユニフォームを着用してのゲームとなりました。3rdなのでシーズン通しても数試合の着用になるかとは思いますがボアテングやバロテッリなど金髪の選手は非常に似合いますね。

37roma

ACミラン

  • 32 アッビアーティ
  •   2 デ・シリオ
  •   5 メクセス
  • 17 サパタ
  • 21 コンスタン
  • 16 フラミニ
  •   → 11 パッツィーニ (81′)
  • 23 アンブロジーニ
  •   4 ムンタリ (41′退場)
  • 10 ボアテング
  •   → 8 ノチェリーノ (78′)
  • 45 バロテッリ
  • 92 エル・シャーラウィ
  •   → 7 ロビーニョ (72′)

ASローマ

  •   1 ロボント
  •   3 マルキーニョス
  • 29 ブルディッソ
  •   5 カスタン
  •   4 ブラッドリー
  • 20 ペッロッタ
  •   → 15 ピアニッチ (70′)
  •   7 マルキーニョ
  •   → 48 フロレンツィ (74′)
  • 27 ドド
  •   8 ラメラ
  • 10 トッティ (90′退場)
  •   9 オズヴァルド
  •   → 22 デストロ (82′)

 アンブロジーニが復帰し中盤はフラミニ、アンブロジーニ、ムンタリという組み合わせ。サイドバックは右にデ・シリオと左にコンスタンが入っています。

ミラン、ローマとスコアレス CL出場争いは最終節に持ち越し - Goal.com

 序盤からミランがローマのシステム上のスペースをついてしっかりとボールをポゼッションしていきます。サイドや中盤などから崩しにはかかっているもののゴール前を固められていい形でシュートまでは持っていけないという嫌な展開。さらにローマの選手が全体的に球際でしっかりと抑えにきていたためにミスからボールを奪われてカウンターまでいかれてしまうというシーンもありました。

 41分にムンタリが審判へ食い下がったことで退場し、中盤の運動量という面でかなり不利になってしまったことでローマの時間帯が増えてきます。ただ防戦一方というわけではなくボアテングが下がり気味にポジションをとり、両サイドバックやフラミニが積極的に前に飛び出すことで前線での形を作ろうとしていますがなかなか攻撃がつながらない状態。苦しい時間帯でしたが交代した選手のがんばりもあってよく耐えたと言えるんじゃないでしょうか。特にミランの苦手とするパターンであるアーリークロスをローマが多用していたのでここからの失点がなかったのはよかったです。

 試合の半分をひとり少ない状況で戦い、フィオレンティーナより上位を守ったことは評価できると思います。ローマからしたら勝点3を落としたという感想でしょう。ただメクセスをはじめ選手達に非常に勝ちに行く姿勢が見られた試合だけにこの試合で順位を確定できなかったという気持ちが残ってしまったのは僕だけではないと思います。最終節はアウェーシエナ戦、降格が決まっている相手とはいえフィオレンティーナもペスカーラが相手で条件は一緒ですし間違いなく勝ってくるとは思うので今日のように引き分けでいいというわけにはいかない試合です。主力の大量離脱からはじまった12-13シーズンでしたが結果よかったと言うためにもCLの出場権は絶対にとらなければいけないですね。

06 5月, 2013

セリエA第35節 ミランvsトリノ

 

35torino

ACミラン

  • 32 アッビアーティ
  • 20 アバーテ
  • 17 サパタ
  •   5 メクセス
  • 21 コンスタン
  • 16 フラミニ
  •   → 7 ロビーニョ (81′)
  •   4 ムンタリ
  •   8 ノチェリーノ
  • 10 ボアテング
  •   → 19 ニアン (76′)
  • 45 バロテッリ
  • 92 エル・シャーラウィ
  •   → 11 パッツィーニ (55′)

トリノ

  •   1 ジレ
  •   5 ヴァレリオ・ディ・チェーザレ
  •   → 3 ダンブロージオ (83′)
  •   2 ロドリゲス
  •   6 オグボンナ
  • 36 ダルミアン
  • 17 マジエッロ
  • 33 ブリーギ
  •   → 7 サンターナ (75′)
  • 20 ヴィヴェス
  •   4 バシャ
  • 11 パガーノ
  • 10 バレート
  •   → 69 メッジョリーニ (84′)

 モントリーヴォが右大腿二頭筋の負傷によってシーズン中の復帰が難しいと報じられる中、この試合の中盤はムンタリを中心にフラミニ、ノチェリーノが先発しています。今シーズン新たに加入し現在のミランの戦術に欠かせない選手となっているのでここにきてゲームの作り方を再考しなければならないのはアッレグリも頭が痛いでしょう。

ミラン、バロテッリ弾でCLを引き寄せる - Goal.com

 結論から言ってしまうと、今シーズンのワースト試合でした。アッレグリがピッチサイドで指示を飛ばすも改善されず、前線の選手までの距離はずっとあいたままでモントリーヴォ不在の大きさを痛感する時間帯が長かったです。ムンタリもよくボールに絡んでいってゲームを作ろうとしてはいるのですが、中盤の底から存在感を示すまでにはいたりませんでした。

 後半に入ってこちらも足首の怪我が伝えられているエル・シャーラウィに代えてパッツィーニが入り、ボアテングとバロテッリのポジションを修正したり試行錯誤をしていたのですがなかなかトリノの守備陣を崩せず、何度かトリノのカウンターで危ない場面も作られてしまいます。ニアンとロビーニョの投入で前線が整理されてごり押しをはじめ、トリノが前に出られなくなってようやく得点できたという感じでしたね。

 CL出場圏内である3位以内を死守するためにひとつも落とせない試合が続くので不安はありますが、とにかく勝点3を手にしたことでフィオレンティーナとの差を広げることができました。残り3試合、大一番となるであろうローマ戦まで連勝でいきたいものです。

03 5月, 2013

UEFA CL 準決勝第2戦 バルセロナvsバイエルン

 第1戦で4-0と誰も想像しなかった大差をつけられたバルセロナ。ミランとは違う方法でバルサの中央突破を封じ、PSGとは違うやり方でゴールをあげてきたバイエルンが第2戦も完璧なバルサ対策を披露するのか。これまでも厳しいコンディションの中美しく勝つサッカーを体現してきたバルサがミランもPSGも返り討ちにしてきたカンプ・ノウでバイエルンにアジャストしたポゼッションを見せてくれるのか。どちらにしても非常に楽しみな一戦です。

BARBAY

バルセロナ

  •   1 ビクトル・バルデス
  •   2 ダニエウ・アウヴェス
  • 15 バルトラ
  •   → 19 モントーヤ (87′)
  •   3 ピケ
  • 21 アドリアーノ
  • 25 ソング
  •   6 シャビ
  •   → 9 A.サンチェス (55′)
  •   8 イニエスタ
  •   →11チアゴ・アルカンタラ(64′)
  •   7 ビジャ
  •   4 セスク・ファブレガス
  • 17 ペドロ

バイエルン・ミュンヘン

  •   1 ノイアー
  • 21 ラーム
  •   → 13 ラフィーニャ (77′)
  • 17 ボアテング
  •   5 ファン・ブイテン
  • 27 アラバ
  •   8 ハビ・マルティネス
  •   → 44 ティモシュチュク (74′)
  • 31 シュバインシュタイガー
  •   → 30 グスタヴォ (66′)
  • 10 ロッベン
  • 25 ミュラー
  •   7 リベリー
  •   9 マンジュキッチ

 第1戦では先発で起用してきたメッシはベンチスタートとなり、前線がビジャ、セスク・ファブレガス、ペドロという組み合わせになっています。さらにブスケツが故障により離脱し元アーセナルのソングがボランチの位置に入りました。バイエルンの方は出場停止明けのマンジュキッチがワントップに復帰しているのと、センターバックにファン・ブイテンが入っているのが第1戦から変わっています。

UEFAチャンピオンズリーグ 2013 - バルセロナ-バイエルン – UEFA.com

 アリアンツ・アレーナでも中盤のスペースを潰し、さらにスピードとフィジカルをもってバルサの侵入を許さなかったバイエルンですが、基本的なやり方はカンプ・ノウでも踏襲してきました。文章にしてしまうとディフェンスラインを高く保ってコンパクトな陣形を作り、4-4-2の形で中央でのパスまわしを許さないというものすごくありがちな戦術なのですが、チェックにいくまでの速さと前を向かせない強さによってバルサを上回ってしまえばいいのだという至極単純な話のようにも見えます。
 いままで色々なチームがやりたくても常に近い距離でサポートされるパスコースと足下の確固たる技術の前に散ってきたやり方がバイエルンによって完成されたとも言えるかもしれません。中央の潰しに関しては@yuukikouheiさんが「ミュンヘンはあなたを愛してる」という記事で詳しく書いているので僕の稚拙な分析なんかよりそちらを読んでもらえればと思います。

 もう1つバルサ対策として必要なのがサイドのケアです。圧倒的なポゼッションを維持することによって右サイドバックのダニエウ・アウヴェスが守備を放棄してどんどんオーバーラップしてくるというのがバルサの主な攻撃の形の1つとしてあり、ブスケツやシャビがセンターサークルあたりでゆっくりまわしてると思ったらサイドハーフが最前線まで飛び出してきたダニエウ・アウヴェスを見きれずに簡単に突破を許してしまうというシーンはバルサを相手にするチームではよくあることです。
 これに対してバイエルンが出した答えも非常に単純なもので、ボールをとられたらリベリーが確実に戻ってサイドのスペースをケアするというもの。ミランのエル・シャーラウィなどもそうでしたが、ウイングの選手が最終ラインまで下がることをいとわない献身的な守備をするというのはもはや必須条件になっていますね。かつてモウリーニョのインテルがバルセロナ相手にどん引きカウンターで勝ちきったときはエトーの守備意識の高さに驚きましたがそれが全員に求められている時代になったようです。

 バルセロナの方もただやられっぱなしというわけではなく、ロングボールを併用したりしてだんだんと高い位置まで運ぼうとしていきます。最初に抑えられたとしても相手に合わせて次の手が出せるのが恐ろしいですね。ボールを散らして前線に当ててきたことで徐々にバイエルンのバックラインも下がってきて前のスペースを使えるようにもなってきましたし、シュートまで持っていける場面も増えました。それでもバイエルンは最後まで打たせないところを徹底しハビ・マルティネスとシュバインシュタイガーのボランチ2枚を代えてまで中盤で自由にさせませんでした。4-0、3-0という結果だけでも素晴らしいですがバルセロナにやりたいことをやらせなかったという部分で完勝と言えるでしょう。

 バイエルンは昨シーズン決勝で負けた雪辱を果たせるのか。このテンションで決勝を戦うことができれば自由にボールをまわせるチームなんてほぼないと思いますし、攻撃面でもアイデアの豊富なチームなので楽しみです。