27 9月, 2012

セリエA第4節 ウディネーゼvsミラン

 今シーズンTwellVのACミランチャンネルはセリエ全試合放送ではなかったんですね。うっかり10-11シーズンあたりからスカパーの契約をやめてしまったけど再加入しようか悩みどころです。というわけで第3節を飛ばして第4節のアウェーウディネーゼ戦です。

 第1節の書き始めは "ベテランの大量離脱にはじまりイブラ、チアゴ・シウヴァの売却と暗雲立ちこめる12-13シーズンのスタート"でしたが、第3節終了時点で1分2敗とかなり厳しい結果となっています。さらに組み合わせに恵まれたと言ってもいいCLでも1st Legホームでアンデルレヒト相手にスコアレスドロー。サンシーロの呪いだとかガッリアーニ解任論も聞かれる中でのゲームとなりました。


04udinese

  • 32 アッビアーティ
  • 20 アバーテ
  • 17 サパタ (67′ 退場)
  •   5 メクセス
  • 15 メスバー
  • 18 モントリーヴォ
  • 23 アンブロジーニ → 10 ボアテング (52′) (82′ 退場)
  •   8 ノチェリーノ → 22 ボージャン (80′)
  • 28 エマヌエルソン → 13 アチェルビ (69′)
  • 11 パッツィーニ
  • 92 エル・シャーラウィ
 スタメンにサパタ、メクセス、アバーテ、メスバフという新しいDFラインの組み合わせ。モントリーヴォが怪我から復帰したのとエマヌエルソンが先発に入っています。

2人退場のミランが今季3敗目 さらなる泥沼に - Goal.com

 立ち上がりはいくつかミランがチャンスを作るもゴールまでは至らず、徐々にウディネーゼに最終ラインまで押される場面が出てきます。これは中盤でプレスをかけられていないときに簡単に前線に通されてしまうというのと、カウンターくらったときに下がりながらの守備が粗末になってしまっているのが原因かと。
 さらにいつのまにか髪型がすっかり変わっていたメクセスがスペースを作ってしまいサパタが全力でカバーしなければならなくなっているのも改善したいところ。サパタに関しては1対1ドリブルに対する対応が甘かった点以外は献身的に動いてビルドアップにも参加していただけに退場さえなければと悔やまれるところです。
 ただ、今シーズンの試合では守備のラインがけっこう低めな気がします。積極的に裏を狙ってくるチームと対戦していることもあるかもしれませんが、やっぱり絶対的なセンターバックの不在が響いてるんじゃないかと。いままでチアゴ・シウヴァ、ネスタ、さらにさかのぼればスタムや身体がキレていた頃のマルディーニなど対人戦にめっぽう強いセンターバックが最終ラインを固めていたのでラインも積極的に上げていけていた部分が大きかったのかなと。クリスマスツリーの頃なんてサイドバック上がりっぱなしでほぼ2バック+ファーストチェックにガットゥーゾみたいな守備してましたからね。

 攻撃に関してはエマヌエルソンが前線でワイドに開いてほぼ3トップのような形。中盤で間延びしてしまうところはモントリーヴォがいいパスをつないでいました。
 でもこの形、最近ではレオナルドが監督だった09-10シーズンを思い出させてなんか印象よくないんですよね。特にロナウジーニョのようなファンタジーがこのメンバーで見せられるかというのも疑問が残るのでこの形はボアテングがいないとき限定にしてもらいたいというのが正直なところ。エマヌエルソンもこの試合では中途半端なプレーが多いままサパタの退場で交代してしまったのでかわいそうではありますけどね。次はスペースのある場所に逃げるのではなくもっと危険なエリアで仕事してくれるのに期待したいです。なんにしてもイブラや昨シーズンのウディネーゼ戦でのエル・シャーラウィのようにひとりでゲームを決められる選手がいない以上選手同士の組み合わせでの攻撃は必須になってくるはずですし。

 メンバーは大幅に変わりましたが開幕からひと月たったところでどのようなサッカーをしていくのかもはっきりしなければいけませんし、スクデットや最低でもCL出場を勝ち取らなければいけないクラブである以上いつまでも結果が出ないわけにもいきません。エル・シャーラウィがウディネーゼキラーになりそうなことくらいしか救いがないいまのチーム状況では誰も満足できていないと思うのでまずは次節のカリアリ戦での勝利を待ちたいです。個人的にももう昔のよかった頃を思い出して浸るのもつらいです。

05 9月, 2012

セリエA第2節 ボローニャvsミラン

 開幕を昇格組のサンプに破れてやっぱり大量離脱がだめだった感が漂うミラン。さらに白シャツ赤パンツという最高にかっこわるい組み合わせでアウェーのボローニャ戦を迎えました。毎年1,2回この組み合わせ見ますけどなんとかならないんですかね。パンツを黒にするとか。


02bologna

  • 32 アッビアーティ
  • 13 アチェルビ
  • 25 ボネーラ
  •   2 デ・シリオ
  • 77 アントニーニ
  • 23 アンブロジーニ
  • 18 モントリーヴォ → 34 デ・ヨング (41′)
  •   8 ノチェリーノ
  • 10 ボアテング
  • 11 パッツィーニ → 19 ニアン (90′)
  • 92 エル・シャーラウィ → 22 ボージャン (67′)
 DFラインにはネスタから13番を受け継いだアチェルビが先発。開幕戦は怪我で欠場していたアンブロジーニが復帰し、ロビーニョに代わってパッツィーニが先発です。

パッツィーニ、ハットでミランに初白星をもたらす - Goal.com

 FW陣は前節のロビーニョのようにサイドに張るわけではなくエリア内も含めかなり自由に動いてました。パッツィーニが精力的にターゲットになることによって昨シーズンのイブラのようにわかりやすい攻撃ができていた印象です。もちろんボールを受けてからの動きは全く違いますが、高めのクロスを右足一本で無理矢理合わせようとするところなどは何となくイブラを思い出させてしまいました。さらにこのゲームではミランが攻めている時間帯でボアテングがかなり高い位置を狙っていたので実質3トップのような形になっていました。その分エル・シャーラウィが下がってボールをもらうなど彼も苦労している様子。前線ではあまり仕事ができずに交代させられてしまいましたね。代わって入ってきたボージャンもまだチームにフィットしてるとは言えませんでしたが、中盤との連携はうまい選手なので違いを見せないとポジション争いも厳しくなってしまうんじゃないでしょうか。

 守備に関してはボネーラ、アチェルビのセンターバックコンビがどうしても力不足なところと、ディアマンティに対する寄せが甘すぎてかなりチャンスを作られていました。このあたり中盤の選手も含めてしっかりブロックラインができないとやりたい放題やられてしまいかねないのが怖いです。それと相手の時間帯で攻められてるときにボールをきちんとつないだり落ち着かせたりできないのがちょっと心配なところ。昨シーズン苦しいときでも結果が出てたのはファン・ボメルが攻守両面でこういう役割をきちんとこなしてたのも大きいと思うので。このあたりはモントリーヴォの成長に期待したいです。

 モントリーヴォとボアテングの怪我も気になるところですが、パッツィーニがトリプレッタかましての今シーズン初勝利はとりあえず喜んでいます。CLの組み合わせも一安心できそうですしとにかくこの戦力でカルチョ3位、CL決勝トーナメント進出を果たしましょう。

04 9月, 2012

セリエA第1節 ミランvsサンプドリア

 ベテランの大量離脱にはじまりイブラ、チアゴ・シウヴァの売却と暗雲立ちこめる12-13シーズンのスタートです。まずは昨シーズンとは全く違う顔ぶれとなった開幕メンバーのおさらいから。


milan12-13

 赤が今節のスターティングメンバー、右側白は参考に昨年のメンバーです。昨シーズンもご多分に漏れず怪我人続出だったのでイェペスがDFラインを支えたりカッサーノがイブラのよき相棒としてゲームを作ったりもしていましたが、それにしても全然違うチームになってしまいましたね。ベテランがいなくなった時点ではまだイブラを中心にアッレグリの教え子が加入すれば魅力的なチームになるんじゃないかなんて思ってましたが、まさか攻守の要を両方放出してしまうとは。まあこれでもモントリーヴォ以外は昨シーズンもいたメンバーでカッサーノも同時にいなくなったのでチームとしてバラバラになる事態は避けられたんですかね。

ちなみにベンチメンバーは
GK アメーリア
GK ガブリエウ
DF アチェルビ
DF クリスティアン・サパタ
MF バカイエ・トラオレ
MF ケビン・コンスタント
MF エマヌエルソン
MF マッティア・ヴァロティ
MF カルモナ
FW パッツィーニ

 キエーヴォから加入しネスタの背番号を受け継いだ若手アチェルビ、ディダク・ビラの二の舞にはなって欲しくないサパタ、モントリーヴォに続いてガッリアーニの節約獲得の標的となったトラオレ、直前でカッサーノとのトレードが成立してなんかいろいろ可哀想な感もあるパッツィーニあたりが注目でしょうか。

 そんな開幕節ですが、ここ何シーズンかの悪い流れが出てしまったかのようでお世辞にもいいとは言えない内容でした。
新生ミラン、ホーム開幕戦で昇格組に黒星 - Goal.com
 人数をかけて引いて守ってくるサンプドリアに対して昨年のイブラ無双のような破壊力は期待できず、スペースのないところではエル・シャーラウィもなかなかボールを保持できない状況。結局セットプレーからの失点を守り切られて開幕戦から黒星をつけられてしまいました。

それでも中盤の攻撃参加を生かそうとする戦術が見えて今シーズンの展望としておもしろかった部分もありました。ロビーニョ、エル・シャーラウィがサイドに開き、スペースと時間を作ったところにプリンスやノチェリーノが飛び込んでくるダイナミックな構図はかなり期待できそうですし、デ・シリオとアントニーニの両サイドバックもまだまだ物足りなさはあるもののよく走って高い位置を保っていました。ロビーニョがどれだけアイデアを見せられるかによりますがスペクタクルなサッカーが期待できそうな芽はあったと思います。
 モントリーヴォに関しては随所にいい配球を見せていたものの、パス1本で相手守備を崩すような場面は見せられず。ポジショニングも含め昨シーズンのファン・ボメル、さらにピルロとは違う役割を求められてるとは思うのですが、まだ中途半端な部分が多い気も。このあたりは今後戦術がしっかり浸透していくのに期待したいところです。さらに開幕なのにアバーテ、アンブロジーニ、パト、ストラッサー、ムンタリが怪我で離脱ということで、パトは平常運行としてもアバーテ、アンブロジーニあたりが戻ってくれば少しは中盤も落ち着いてくるんじゃないかということで今シーズンもしっかりスクデットを狙っていって欲しいですね。