26 12月, 2012

セリエA第18節 ローマvsミラン

 ウインターブレイク前の最後のゲーム、相手はセリエの中では早くから独自路線をとり今シーズン好調と言えるローマですがミランも新しいスタイルができてきて結果がついてきているので楽しみな試合になりそうです。
18roma

ASローマ

  • 13 ゴイゴエチェア
  • 23 ピリス
  •   3 マルキーニョス (78′退場)
  • 29 ブルディッソ
  • 42 バルザレッティ
  •   4 マイケル・ブラッドリー
  • 16 デ・ロッシ
  • 15 ピアニッチ
  •   9 オズヴァルド
  •   → 22 デストロ (69′)
  •   8 ラメラ
  •   → 48 フロレンツィ (68′)
  • 10 トッティ
  •   → 46 ロマニョーリ (80′)

ACミラン

  •   1 アメーリア
  •   2 デ・シリオ
  •   5 メクセス
  • 76 ジェペス
  • 21 コンスタン
  • 18 モントリーヴォ
  • 23 アンブロジーニ
  •   → 4 ムンタリ (77′)
  •   8 ノチェリーノ
  •   → 11 パッツィーニ (56′)
  •   7 ロビーニョ
  •   → 22 ボージャン (70′)
  • 10 ボアテング
  • 92 エル・シャーラウィ
 
ローマが4得点快勝 ミランの連勝は4でストップ - Goal.com
 試合開始直後からお互いテンションの高いゲーム入りで攻撃への自身が表れてるようでした。前への意識が強くボールは運べているのですがその分間延びしてしまって単発の攻撃を出し合っている感じ。特にミランの方は中盤から早いタイミングで裏を狙っていたのでこれは想定通りの展開といったところでしょうか。ただ90分これをやるつもりはなかったのかローマに先制されてからは少し落ち着いていました。
 前半途中からはトッティがサイドに開ききっていなかったのでノチェリーノとモントリーヴォでケアできていたこととメクセスが1対1で勝てていたのでDFラインが安定していたので徐々に攻撃の時間が長くなり、ミランがポゼッションをしてデ・シリオやアンブロジーニが高い位置をとれるようになってきました。ただここで2点目、3点目を許してしまったのが本当に痛かったところですね。サイドからのクロスに弱いといういつも通りの弱点は治りませんね。ジェペスだけを責められるものでもないですがああいう失点が多いのは事実なので。昨シーズンなどはサイドで数的優位を作ってクロスの出しどころを潰したりといった対策もできていたのでどうにかして欲しいところです。
 さらに3点目に関しては完全にノチェリーノとアンブロジーニが見なければいけない場所をあけてしまったのですが、ボールを持ったところで少し上がり気味になっていたのかもしれません。あのポジションで後ろからゆっくり追いかけても駄目ですよね。この時点でリードしたローマは守備に人数をかけてスペースを潰せるようになって裏を狙うというもくろみも崩れてしまいました。
 後半はもうローマが無理して前に来なくなりポゼッションはできるもののシュートまで持っていけない状態に。こうなると今シーズンは厳しくなってしまうんですよね。中盤のプレッシャーがかなりきつくて両サイドバックが上がる余裕もそこまでありませんでしたし。デ・シリオとコンスタンの組み合わせは守備の面では安定しますがこうしたときに打開できる勢いはなかなか出ませんね。パッツィーニ投入後からサイドに張ったボアテングは正直消えてしまっていたのでそのスペースにデ・シリオが入り込んできたりすればまたおもしろい展開も作れそうだったのですが。
 結局2012年は開幕前から暗雲の立ちこめていた部分が修正されないまま終わってしまいました。唯一の明るい話題であるエル・シャーラウィはアンブロジーニのおごりでドバイでバカンスらしいのでうまくリフレッシュして年明けから巻き返していって欲しいですね。今のところパト、ロビーニョといった放出話ばかり目立ちますがもちろん冬のメルカートにも期待です。

17 12月, 2012

FIFAクラブW杯決勝 コリンチャンスvsチェルシー

 クラブ「の」ワールドカップという言い方にはいまだに慣れませんがJリーグのチームがアジアチャンピオンや開催国枠で出場することにはだんだん違和感もなくなってきました。スポンサー席が多いのかけっこういろんなところからチケットがまわってくることの多い大会なので今年も現地観戦することができた決勝戦を振り返ってみようと思います。

CORCHE

コリンチャンス

  • 12 カシオ
  •   2 アレッサンドロ
  •   3 シカォン
  • 13 パウロ・アンドレ
  •   6 ファビオ・サントス
  •   8 パウリーニョ
  •   5 ハウフィ
  • 23 ジョルジ・エンリケ
  • 20 ダニーロ
  • 11 エメルソン
  •   → 4 ワラシ (90′)
  •   9 ゲレロ
  •  → 7 ファン・マルティネス (87′)
  •  

チェルシー

  •   1 チェフ
  •   2 イヴァノビッチ
  •   → 28 アスピリクエタ (83′)
  • 24 ケーヒル
  •   4 ダビド・ルイス
  •   3 アシュリー・コール
  •   8 ランパード
  •   7 ラミレス
  • 10 マタ
  • 13 モーゼス
  •   → 11 オスカル (72′)
  •   9 トーレス
  • 17 アザール
  •   → 21 マリン (87′)

 こういった大会にはつきものですが両チームの情報があんまりないのでメンバーを見ても判断がしづらいです。準決勝からはチェルシーがランパードを先発させ、ダビド・ルイスをバックラインに戻してきました。右サイドにドリブルや献身的な守備を得意とするモーゼスが入りプレミアの試合で前線を効果的にかき回しているオスカルはベンチスタートとなっています。コリンチャンスは元浦和のエメルソン、元鹿島のダニーロがスタメンに入っています。

コリンチャンスがチェルシーを破り、世界王者に! - Goal.com

 試合開始早々からチェルシーはトーレスをはじめ前線の選手3人をバックラインに張り付かせてロングボールで裏を狙ってきます。今シーズンのプレミアでの戦い、準決勝でのコリンチャンスの守備ブロックを見る限りでは中盤からの崩しでも十分ゴールを狙えると感じていたのでこれは意外でした。ベニテスにもそういうイメージはありませんでしたし。ただコリンチャンスの守備もそこまでガチガチなわけではないのでこの放り込みがかなり効果的でさらに驚きでした。
 コリンチャンスの方は10分ほど時間が経過したあたりでアシュリー・コールの上がったスペースを使うためにゲレロを右サイドに寄らせ、センターに縦の意識の強いエメルソン、左にダニーロと少しいじってきましたね。右サイドの守備はボランチでカバーできていたのでより攻撃的な布陣と言えそうですが、バックラインからのボールの出所までは潰せなかったのが惜しいところですね。

 後半途中からは運動量も落ちてきてしまって日程の難しさを感じますし、長距離移動や資金面での問題はどうしてもつきまとうことになりますが、両チーム共に個人、組織としてのレベルが文句なしに高く見応えのある試合が生で観戦できるのは素晴らしいですね。

14 12月, 2012

セリエA第16節 トリノvsミラン

 首位ユヴェントスに競り勝ちチャンピオンズリーグでもベスト16進出と復調の兆しが出てきたミラン。昇格組で格下のトリノが相手とはいえ開幕戦のような失態は演じたくないところです。

16torino

トリノ

  •   1 ジレ
  • 36 ダルミアン
  •   5 ディ・チェーザレ
  •   6 オグボンナ
  • 17 マシエッロ
  •   4 パシャ
  • 14 ガッツィ
  •   9 ビアンキ
  • 69 メッジョリーニ
  •   → 24 サンソーネ (65′)
  • 11 チェルチ
  •   → 86 ビルサ (46′)
  •   7 サンターナ
  •  → 92 シモーネ・ヴェルディ (74′)

ミラン

  •   1 アメーリア
  • 20 アバーテ
  •   5 メクセス
  • 76 ジェペス
  •   2 デ・シリオ
  •   8 ノチェリーノ
  • 34 デ・ヨング
  •   → 23 アンブロジーニ (21′)
  • 28 エマヌエルソン
  •   7 ロビーニョ
  • 11 パッツィーニ
  •   → 22 ボージャン (81′)
  • 92 エル・シャーラウィ
  •   → 16 フラミニ (79′)

 ボアテングが出場停止、モントリーヴォが怪我で欠場して臨んだメンバー。前線はパッツィーニをトップにロビーニョとエル・シャーラウィの3人が並んでいます。

トリノに敵地で4-2と白星のミラン - Goal.com

 トリノはヴェントゥーラ監督の4-2-4という布陣ですが、序盤から後ろの6人が押し上げきれずに前の4人との間が開きすぎ、前線が下がって守備をせざるを得ないこともあって結局数人を残してのカウンターしか攻め手がなくなっていました。ミランもモントリーヴォの不在からか一本で決定的なパスが出せずどちらもゆっくりとした展開から攻めきれない試合運びに。
 ただ3トップにノチェリーノやエマヌエルソンが絡んでの連動した動きが多く見られ、チームの好調と成熟してきたのを感じます。この試合ではトリノのプレッシャーが緩く、人数をかけられたという部分もあるのでしょうが攻撃面でやりたいことというのはかなりはっきりしていたんじゃないでしょうか。こういう形なら途中出場したボージャンももっと活きるといいのですが、あまり存在感があったとは言い難いのが気がかりですけど。チーム全体での共有がまだできていないのか、まあ点差と時間帯を考えると仕方のない部分ですかね。

 FWの3人がそれぞれ得点、失点につながるミスをしたノチェリーノも汚名返上のゴールと申し分のない結果。さらに崩しの形が多数見られるなどひさびさに見ていて痛快な試合でした。
 ただデ・ヨングがアキレス腱断裂で手術、今シーズン絶望となると中盤の軸が抜けるだけに今後が心配ですね。ハードワークができ試合の流れを見て落ち着かせることのできる選手というのは重要で、モントリーヴォやノチェリーノなどとも少しタイプが違います。ムンタリの復帰は間近と言われていますが年明けからどんどんスケジュールが厳しくなっていく中アンブロジーニのフルタイム出場も望めないでしょうし冬のメルカートでの新たな獲得、場合によってはアッレグリも再び戦術の見直しを迫られるかもしれません。難しいシーズンはまだまだ続きますがまずはウインターブレイクまでの試合をしっかり見ていきたいと思います。

01 12月, 2012

セリエA第14節 ミランvsユヴェントス

 エル・シャーラウィがセリエでの得点王トップを走り、ロビーニョとパトも復帰し徐々に歯車が噛み合ってきたミラン。対するはインテルに破れ無敗記録こそ途絶えたもののしっかりと首位をキープし好調を続けているユヴェントスをサン・シーロに迎えてのの大一番です。余談になりますがミランはFacebookをはじめSNSの活用も積極的に行っていて、この試合の前も日ごとのカウントダウンをはじめ様々なPRを行っていました。

14juve

ミラン

  •   1 アメーリア
  •   2 デ・シリオ
  •   5 メクセス
  •   → 17 サパタ (73′)
  • 76 ジェペス
  • 21 コンスタン
  • 18 モントリーヴォ
  • 34 デ・ヨング
  •   8 ノチェリーノ
  •   7 ロビーニョ
  •   → 11 パッツィーニ (65′)
  • 10 ボアテング
  •   → 16 フラミニ (84′)
  • 92 エル・シャーラウィ

ユヴェントス

  •   1 ブッフォン
  • 15 バルザーリ
  • 19 ボヌッチ
  •   4 カセレス
  • 23 ビダル
  • 21 ピルロ
  •   8 マルキージオ
  • 33 イスラ
  •   → 20 シモーネ・パドイン (46′)
  • 22 アサモア
  •   →   6 ポグバ (72′)
  •   9 ヴチニッチ
  • 27 クアリアレッラ
  •   → 12 ジョヴィンコ (57′

 なかなか安定しないシステムの中で今日は4-3-3を採用しています。4-3の守備ブロックに加えてボアテングの戻り、エル・シャーラウィとロビーニョもある程度チェイスできますし攻撃の時には大きく開いてポゼッションできるのが強みでしょうか。さらにこの試合のキャプテンマークはモントリーヴォが巻いています。今シーズンはカピターノのアンブロジーニ、アッビアーティ共に先発でない試合もありますしプレイだけでなくまわりを鼓舞する役割としても重責を担うことになると思いますががんばって欲しいです。それとデ・シリオはここ数試合右サイドバックの先発として定着しています。同い年のエル・シャーラウィの活躍が目立ちますがこちらも期待ですね。

12位ミラン、ロビーニョのPKで首位ユヴェントスを撃破 - Goal.com

 試合は開始直後からユヴェントスがボールを保持して進めていきます。このあたりはチーム力の差、システムの違いがある以上しかたのない部分もあるのでしょうが自陣内でゲームが進むのは気持ちのいいものではありませんね。ただユヴェントスにミスが多くゴールまで結びつかなかったのが幸運だったという以上のことはないと思います。

 結局前半のPKでの1点を守り切って勝利しましたが、メガクラブのミランの試合としてこれでいいわけではありませんし、ユヴェントスとの力の差が見えてしまった部分は多かったです。特に中盤をあまり重視しない今のシステムでは攻めに入ったときにボールをとられてからのカウンターに対応できていないためピルロからいいボールを出されてしまっていたシーンが多くありました。
 攻撃に関しても多くの時間を守備に割かれてしまうために中盤の選手とサイドバックの参加が遅くなり、ユヴェントスの苦手とする2列目でのスペースをうまく使えていませんでした。ここは試合前から絶対狙い所だと思っていたので疑問でしたね。ロビーニョやボージャンならあそこで前を向いて崩すのは可能ですし。シンプルな攻撃でシュートまでいけていたのでそれを狙っていたのかもしれませんが。

 それとアッレグリのコメントにもありましたがこの4-3-3の形はレオナルド時代の4-2-ファンタジーを彷彿とさせます。つまりあの頃と同じ弱点が出てきてしまうということで。ロナウジーニョ、イブラヒモビッチのようなシュートも打ててチャンスも演出できる、簡単に言ってしまえば試合をひとりで決めてしまうタレントがいない現在のチームでこうした個人の力に頼る攻撃がどこまで通用するか疑問もあります。せっかくパッツィーニやボージャンを獲得して前線のバリエーションは豊かなのでこうしたメンバーを活かした戦術を目指して欲しいとも思います。

 完成されたチームに近いユヴェントス相手に勝点3をとれたことは素晴らしいですし、チャンピオンズリーグもなんだかんだ決勝トーナメント進出を決め徐々に結果が出てきているので今シーズンクラブとして目指すところを安定してとれるように高めていきたいところです。

30 11月, 2012

セリエA第13節 ナポリvsミラン

 

13napoli

ナポリ

  •   1 デ・サンクティス
  • 14 カンパニャーロ
  • 28 カンナヴァーロ
  • 55 ガンベリーニ
  • 20 ジェマイリ
  • 88 インレル
  • 11 マッジョ
  •   → 9 バルガス (89′)
  • 18 スニーガ
  •   → 8 ドッセーナ (88′)
  • 17 ハムシク
  • 24 インシーニェ
  •   → 16 メスト (66′)
  •   7 カヴァーニ

ミラン

  • 32 アッビアーティ
  •   2 デ・シリオ
  •   5 メクセス
  • 13 アチェルビ
  • 21 コンスタン
  • 18 モントリーヴォ
  •   → 11 パッツィーニ (76′)
  • 34 デ・ヨング
  •   8 ノチェリーノ
  • 10 ボアテング
  •   → 7 ロビーニョ (80′)
  • 22 ボージャン
  •   → 19 ニアン (85′)
  • 92 エル・シャーラウィ

 今シーズンメンバーの安定しないディフェンスラインにデ・シリオとアチェルビという期待の若手2人、さらにコンスタンが入っています。前線は好調を維持してレギュラーをつかみ取ったエル・シャーラウィとこちらもアッレグリの信頼を勝ち取ったように見えるボージャン、そこに今シーズンはあまり結果を出せていないボアテングの3人が先発でどう絡んでいくかがやはりミラン浮上の鍵でしょう。

エル・シャーラウィ、2得点でミランを救う ナポリとドロー - Goal.com

 試合開始早々に先制されるも、うまくボールを持って作れているように思いました。ナポリの方もハムシク、カヴァーニを中心に鋭いカウンターをちらつかせてきていて完全にミランのペースというわけではありませんでしたが崩しの形が見えているのはいい流れだったかと。欲を言えばノチェリーノがもう少し前線で絡んでくれば前半の早い時間で押し込んでいけたんじゃないかとも思います。

17 11月, 2012

プレミアリーグ第11節 チェルシーvsリヴァプール

CHELIV

チェルシー

  •   1 チェフ
  • 28 アスピリクエタ
  •   2 イバノビッチ
  • 26 ジョン・テリー
  •   →24 ケーヒル (38′)
  • 34 バートランド
  •   7 ラミレス
  • 12 ミケル
  • 10 マタ
  • 11 オスカー
  •   → 13 モーゼス (76′)
  • 17 アザール
  •   9 トーレス
  •   → 23 スターリッジ (81′)

リヴァプール

  •   1 ジョーンズ
  • 47 ウィズダム
  • 23 キャラガー
  •   5 アッガー
  •   2 グレン・ジョンソン
  •   3 ホセ・エンリケ
  •   4 ヌリ・シャヒン
  • → 30 ヘスス・フェルナンデス (59′)
  •   8 ジェラード
  • 24 ジョー・アレン
  • 31 スターリング
  •   7 スアレス
  •  
  •  

 チェルシーはテリーが復帰しマタ、オスカー、アザールの2列目に加えトーレスもチャンスメイクに絡んでくる強力な攻撃陣も健在。リヴァプールの方はシュクルテルが欠場し3バックで臨んでいます。

チェルシー、リードを守り切れずリヴァプールと勝ち点1を分け合う - Goal.com

 まずはリヴァプールの3バック。イタリアで流行している3バックですが、このシステムは大まかにユーロ2012のときのイタリア代表のように純粋ウイングバックを置く形と、ユヴェントスのように守備的MFがスペースを潰していく形に別れると思います。
 どちらも中盤の切り替えの速さと運動量、戦術眼がものすごく求められるのでそのポジションに高い能力がないと成立しないシステムですが、リヴァプールでその役割を担っているのは両ウイングバック、特に前半はスターリングが左に流れてホセ・エンリケとの絡みから崩していく形が多く見られました。守備に関してもしっかり引いて守ることもでき、スペースをあけないことでチェルシー攻撃陣のポジションチェンジに対応していました。

 ただチェルシーの方も前線の4人を中心にかなりいい攻撃を見せており、個人のキープ力と細かいつなぎを中心に優位に進められていましたし、先制点こそプレイスキックからでしたがカウンターから惜しいチャンスを何度か作り、上位の安定感を見せていました。

 チェルシーとしてはジョン・テリーの負傷と追いつかれてしまったことで勝ちきれなかった試合の感がありますが、やはり上位に入ってくるチームであろうことは間違いないと思います。リヴァプールも不本意な順位にいますがこの試合を見る限りチーム戦術、タレント共に一定以上のレベルにあることは間違いなのでこのまま終わる事はないでしょう。

UEFA CL グループリーグ第4節 セルティックvsバルセロナ

 グアルディオラが去ってその圧倒的な強さに陰りが見えたといわれるも、いまだ王者のサッカーは崩れていない無敗のバルセロナ。普段リーガは見られないのでフジテレビでたまにやってるCLは貴重な機会です。

CELBAR

セルティック

  •   1 フォースター
  • 23 ミカエル・ルスティグ
  •   → 32 トニー・ワット (72′)
  •   4 アンブローズ
  •   6 ケルビン・ウィルソン
  •   2 マシューズ
  • 67 ワニアマ
  • 16 レドリー
  • 15 クリス・コモンズ
  • 21 マルグルー
  •   7 ミク
  •   9 サマラス
  •   → 33 ベラム・カヤル (79′)
  •  

バルセロナ

  •   1 ビクトル・バルデス
  •   2 ダニエウ・アウベス
  • 15 マルク・バルトラ
  •   → 3 ジェラール・ピケ (72′)
  • 14 マスチェラーノ
  • 18 ジョルディ・アルバ
  •   6 シャビ
  • 25 アレックス・ソング
  •  → 4 セスク・ファブレガス (71′)
  •   8 イニエスタ
  • 17 ペドロ・ロドリゲス
  • 10 メッシ
  •   9 アレクシス・サンチェス
  •   → 7 ダビド・ビジャ (65′)

 バルサのほうは守備陣に出場停止、怪我が相次ぎ半分2軍の様な状態。スケジュール的にも厳しいビッグクラブなのでこのあたりは織り込み済みといったところでしょうか。セルティックの方は不勉強にしてフォースター、サマラスくらいしか知ってる名前がありませんでした。

UEFAチャンピオンズリーグ 2013 - セルティック-バルセロナ – UEFA.com

 序盤からポゼッションは圧倒的にバルセロナ。バルサがボール持ちたがりというところもありますが、セルティックも危ない場所に入ってくるまでは自由に持たせていたので想定の範囲内というところでしょうか。エリアの中には最低4人、さらにその前に4人か5人のブロックを作ってとにかく耐えようという意図でした。
 といってもセルティックの守備ブロックはそんなに洗練されたものではなく、ボールを持ってない相手に対してはかなりルーズな付き方しかできていないので完全に対バルサ用でこの試合のためのシフトなのでしょう。というか普段からホームでこんな試合してたらきっとサポーターに怒られますよね。

 ボールは持っているものの攻めきれないバルサは徐々にサイドや深い位置からの大きい展開にシフトしていました。このあたりの切り替えはさすが引きこもりサッカーに慣れているチームだけあります。前半はセルティックの守備ラインをエリアからはがすことに成功したあたりで終了。
 後半セルティックは守備の修正をしてくるのではなく、バルサに合わせて大きいサッカーを展開するようになりました。というかもともとそういうサッカーがメインなチームだとは思うのですが、バルサの選手が開いた分セカンドボールの競り合いに勝って結果的にカウンターに入れる場面が増えたというところでしょうか。もしここまで狙って前半引きこもっていたとしたら監督を賞賛せずにはいられません。

 結局引きこもってカウンターというバルサ相手に誰もがやりたい戦術で勝利を手にしたセルティック。ゴール前の堅さと得点したCK、縦へのロングパス1本というシーンを考えるとどのチームにもできることではないと思うのですが、それでも王者に今シーズンはじめて土をつけたということでバルサ対策として参考になる部分は多いでしょう。その中でも中央からサイドや1列後ろに流したときの中盤の選手の対処やバルサの攻め方に合わせた距離の取り方などはしっかりと相手を研究してはめていった感があります。ホームで絶対的な強さを誇りヨーロッパの舞台でビッグクラブを蹴落としてきた古豪という存在は伊達ではありませんでした。

08 11月, 2012

プレミアリーグ 第10節 マンチェスター・ユナイテッド vs アーセナル

 たまにはミラン以外の試合の感想も書いてみようということでNHK BSでやっていたプレミアを見てみました。今シーズンはTwellVのACミランチャンネルが全試合放送してくれないのでその代わりというところが正直なところですけど。
 香川は怪我もありプレミアで先発できない試合が続いていますが、チームは首位チェルシーと勝ち点1差の2位という順位、得点はリーグ1位と好調のマンチェスター・ユナイテッド。前節のチェルシー戦に続いてアーセナル勝って首位に出たいところです。


MUNARS

マンチェスター・ユナイテッド

  •   1 デヘア
  •   2 ラファエル
  •   5 ファーディナンド
  •   6 エヴァンス
  •   3 エヴラ
  • 16 キャリック
  • 23 クレバリー
  •   →  8 アンデルソン
  •   7 バレンシア
  •   → 17 ナニ (82′)
  • 10 ルーニー
  • 18 ヤング
  • 20 ファン・ペルシー

アーセナル

  • 23 マンノーネ
  •   3 サニャ
  •   4 メルテザッカー
  •   5 フェルメーレン
  • 11 サントス
  •   8 アルテタ
  • 10 ウィルシャー
  • 19 カソルラ
  • 16 ラムジー
  •   → 14 ウォルコット (52′)
  • 12 ジルー
  •   9 ポドルスキ
  •   → 23 アルシャビン (81′)

 ユナイテッドは今シーズンから採用したルーニーをトップ下に置く4-2-3-1。伝統の4-4-2も健在ですが開幕から2ヶ月でかなり機能してきた感もあり多くの試合で採用されています。アーセナルはギブス、チェンバレン、好調だったジェルヴィーニョが先発から外れる中でサントス、ラムジーが先発に定着しています。

ユナイテッド、ファン・ペルシ弾などでアーセナルを下す - Goal.com

 序盤の事故のような先制でかなり余裕ができたユナイテッド。ボールを奪ってからのまわりの選手の動き出しはさすがのはやさですが、攻め急ぐ必要がないのでじっくりとビルドアップできていましたし、サイドでもしっかりと味方の上がりを待っていました。

 一方のアーセナルは前線でほとんどボールが持てない状況。ポドルスキやジルーにかなり厳しいマークがついていたのはもちろん、ユナイテッドのプレスは本当にすごかったです。まず前線に運ぶ前にプレスをかけるポイントがはっきりしていて、いい状態で前にボールを持って行かせない。中盤で誰が行くかはっきりしてるしいい距離にいるので素早いチェックができていました。自陣に入ってから1秒以上フリーでボール持たせてるシーンはほとんどなかったんじゃないでしょうか。
 プレスにはキャリック、クレバリーの2人はもちろん、この試合はルーニーの献身が多く見られました。ルーニーは4-2-3-1になって攻撃の時フリーになるだけじゃなくて守備での貢献も大きいんじゃないでしょうか。特に前線では後ろ向いてパスを出させることができていたのが大きい。というわけで個人で打開くらいしか対策ができずアーセナルは最後の得点シーン以外エリア内で仕事をさせてもらえなかった感じです。

 アーセナルの方はプレスにいくまでの時間がかかってかわされるシーンが多く、サイドの高い位置ではほぼフリーも同然で持たせていたのがかなり痛かったと思います。とくにポドルスキが全然ラファエルを捕まえていなかったので上がり放題でした。ユナイテッドは守備陣からのボールの精度がかなり高いのでそこから前線に1本入れて上がってきたサイドにっていう形がはまっていましたね。ハイプレスのチームに対してバックラインからの配球はかなり効果的なので中盤からしか作れなかったアーセナルとはこういう部分でも違いがあった気がします。ファン・ペルシーがインタビューでspecial dayと言っていたのは古巣アーセナルとの試合ということを指しているんでしょうけど、それ以上にこれだけうまく試合を作れれば今後もspecial dayは続くと思います。

07 11月, 2012

セリエA第11節 ミランvsキエーヴォ

 第10節終了時点で勝点11の12位とかなり苦しいシーズンを送っているミラン。リーグ4分の1終了時点でチームの形が定まらない、ボアテング、エル・シャーラウィなど力を見せている選手の流出が噂されるなど近年ちょっとなかった状況ですが、ホームにキエーヴォを迎えての1戦です。

11chievo

ミラン

  • 32 アッビアーティ
  • 20 アバーテ
  •   → 2 デ・シリオ (86′)
  •   5 メクセス
  • 17 C.サパタ
  • 21 コンスタン
  • 23 アンブロジーニ
  • 18 モントリーヴォ
  •   → 34 デ・ヨング (74′)
  • 28 エマヌエルソン
  •   → 10 ボアテング (68′)
  • 22 ボージャン
  • 92 エル・シャーラウィ
  • 11 パッツィーニ

キエーヴォ

  • 54 ソレンティーノ
  • 21 フレイ
  • 33 パップ
  •   3 アンドレオッリ
  • 93 ドラメ
  •   → 39 ストイアン (60′)
  •   2 ダイネッリ
  • 10 ルシアーノ
  •   → 6 M.リゴーニ (55′)
  •   5 グアナ
  • 56 ヘテマイ
  • 77 テレオー
  • 31 ペリッシエール
  •   → 17 ディ・ミケーレ (72′)

 ここ数試合で多くのシステムを試している中4バックに戻してセンターにサパタ、メクセスというコンビを起用してきました。両サイドにエマヌエルソンとエル・シャーラウィが開く形は定着した感がありますがセンターにパッツィーニ、トップ下にボージャンが入っています。

ミラン快勝 エル・シャーラウィは4戦連続弾 - Goal.com

 序盤からミランはボールを保持できていたものの、相手の守備を崩すところまでは至らず。ポゼッションがあることで両サイドハーフが高い位置をとれていたのでそこから起点になるもののゴール前は固められているという立ち上がりでした。
 システム的にはガッリアーニも満足の4-3-3に近い形。と言っても両サイドとも純粋なウイングというわけではなく、特にエル・シャーラウィは中盤との連携も使おうと模索している場面がかなりあったのでサイドがもっと機能するようになればおもしろくなってきそうな印象を受けました。そういった意味でこの序盤のコンスタンはもう少しいいタイミングでの攻撃参加が欲しかったですね。

 16分にエマヌエルソンが先制しますが、直後にCKからの失点。細かいところですがここでペリッシエールについていたのは本来メクセスだったんじゃないでしょうか。なかなか定着しないセンターバックの最有力だったはずのメクセスですが、少ない出場の中で時折集中力を欠いたプレーがあるのが気になります。フリーでの空振りもありましたし。
 失点はしたもののミランペースでのゲームは進み、時間が経つごとにスピードに乗ったままの中央での攻めが増えてきました。それに伴ってキエーヴォ守備陣もゴール前を人数をかけて守るような形に。結果として最終ラインの前にスペースができてミドルシュートで2得点と意図した通りと言える展開じゃないでしょうか。キエーヴォが悪かったわけではありませんが現時点での戦力差がそのまま出てしまったような印象です。

 後半はキエーヴォが前線に人数をかけてきたものの、逆に間延びしてしまうことに。ミランもディフェンスラインをあまり高くキープしていなかったので中盤が大きくあいていましたが、ボージャンがこのスペースをうまく使えていました。今のミランの最終ラインはそこまで信頼感のあるものではない気がするのですが、リードしている試合でこういう展開もできるというのは大きいと思います。
 徐々に機能してきた感のあるモントリーヴォやボージャンら新戦力、絶好調のエル・シャーラウィ、インテル戦で積極的に狙っていたリッカ砲での得点といい材料が全て出せての勝利なので上位チーム相手でもこうした試合ができればいいですね。パト、ロビーニョ、ボアテングといった選手のコンディションが整ってくればさらに幅も勢いも出てきますし巻き返しはこれからです。

29 10月, 2012

セリエA第8節 ラツィオvsミラン

 前節のダービー敗戦、7節終了時点で勝点がまだ7と苦しいシーズンが続いています。一方ラツィオは今シーズンから指揮を執るペトコヴィッチ監督の評価も高く3位と好調ですが、ここ数試合はいい内容でこれているだけにこういう相手に勝利して浮上のきっかけとしたいところです。

08lazio

  •   1 アメーリア
  • 20 アバーテ
  • 25 ボネーラ
  • 76 ジェペス
  • 77 アントニーニ → 22 ボージャン・クルキッチ (85′)
  • 18 モントリーヴォ
  • 34 デ・ヨング
  •   8 ノチェリーノ → 9 パト (51′)
  • 10 ボアテング → 28 エマヌエルソン (46′)
  • 92 エル・シャーラウィ
  • 11 パッツィーニ
 先発に今シーズンはじめてアメーリアが入り、インテル戦での4-2-3-1から再び4-3-1-2に戻した形になっています。またこの試合のキャプテンマークはボネーラが巻いていました。

ミランの低迷続く ラツィオに屈して今季5敗目 - Goal.com

 試合序盤はミランが支配するも、徐々にラツィオが前線でボールをキープできるようになるとエルナレスを中心にサイドからの攻めが機能してきます。ミランは中盤でパスを回せないためにロングボールが多くなりエル・シャーラウィとパッツィーニの個人に頼る攻撃になってしまいました。2トップやボアテングの個人技で崩せる相手ならいいのですが、ラツィオの守備陣もしっかりとマンマーク気味についてきていたために攻め手がないというのが正直なところでしょうか。
 後半からはボアテングに代えてエマヌエルソンが入ったことで中盤でボールが落ち着き、前線まで無理せず運べるようになりました。デ・ヨングと共に地味ながらかなり試合をつくれるところをここ数試合見せてくれてます。前線への飛び出しや攻撃力ではボアテングも魅力がありますがこの試合では活きていませんでしたね。さらにノチェリーノに代わってパトが入り前に人数をかけられるようになってきてからはかなりミランペースが続いていたと思います。

 後半途中からは2得点の追い上げを見せたもののそれまでの3失点が響きまたしても勝てないゲームでした。問題点は多々ありますが重要なところでは主にパッツィーニのキープ力不足と守備陣の寄せの甘さに集約されると思います。前者に関しては、前半のような攻撃を続けるのならばどうしても昨シーズンのイブラのような存在感のあるFWが不可欠でしょう。つまりその力がなければ前線に放り込んで形を作ることができないわけで、実際ハーフタイムでのボアテングの交代はそこを意図したものに見えました。
 守備の問題点はこの試合に限ったものではないので早急に改善して欲しいところですがDFラインの入れ替わりの多い今の状況では難しいかもしれません。ジェペスは相変わらず安定していますがメクセス、アチェルビのコンディションが気になるところですね。CLや代表招集などハードスケジュールは続きますが、クオリティを落とさずにうまく入れ替えてほしいです。

10 10月, 2012

セリエA第7節 ミランvsインテル

 そのときのチーム状況がどうであっても、順位がどれだけ離れていても、インテルにだけは負けちゃいけない。たとえスクデットをとったとしてもインテルに2敗を喫していたらなんとなく釈然としない気持ちが残ってしまう。それがダービーだと思います。ミラニスタは宗教なので。
 というわけで決していいとは言えない状態での今シーズン最初のダービーですが、インテルの方もスタートダッシュに失敗しお互いサン・シーロの呪いなんて言われているのでここで弾みをつけたいところ。


07inter

  • 32 アッビアーティ
  • 25 ボネーラ → 20 アバーテ (50′)
  •   5 メクセス
  • 76 ジェペス
  •   2 デ・シリオ → 7 ロビーニョ (57′)
  • 18 モントリーヴォ
  • 34 デ・ヨング
  • 28 エマヌエルソン
  • 10 ボアテング
  • 92 エル・シャーラウィ → 11 パッツィーニ (71′)
  • 22 ボージャン・クルキッチ
 ガッリアーニの要望を受け入れたのかいままでとは違うモントリーヴォとデ・ヨングのダブルボランチ、エマヌエルソンが右サイド、エル・シャーラウィが左に張る形の4-2-3-1になっています。インテルは試合前の予想フォーメーションではサネッティが右で長友が左となっていましたが実際は逆、前線はミリートが中央に残りコウチーニョとカッサーノはわりと自由に動いていました。

長友退場のインテル、数的不利もダービーを制す - Goal.com

 開始直後、お互いジャブで様子を見るような時間帯にフリーキックからいきなりの失点。デ・シリオがつききれていなかった結果になりましたが今シーズンはセットプレイからの失点が多いだけにしっかり対策が出来ていない証拠。ただその後はデ・ヨングとモントリーヴォをはじめとして後方からのボールがうまく収まるようになってミランのペースに。前半30分頃何度か攻められていた以外は単発でのカウンターに終始していたインテルをうまく抑えていました。特に高い位置とバイタル付近の両方で両ボランチの寄せがかなり効いていたように思います。
 攻撃に関してはサイドに開いた2人がキープしてからの中央に入ってきた選手との絡み、ボージャンが大きく動いての引き出す動きなどいいパターンがいくつもうまれてきていました。気になった点とすれば右サイドで身体が開いた状態でボールを持つことが多かったためか、エマヌエルソンがサイドに張り付いていたためボネーラの上がるスペースがなくなってしまっていたシーンが少し多かったくらいでしょうか。サイドでポゼッションをしていくにあたってサイドバックの上がりは不可欠だと思うので今後どう改善していくか期待したいところです。

 後半に入ってまずインテルがコウチーニョに代えてグアリン。前半ミリートとカッサーノがほとんど守備をしないことでコウチーニョひとりに負担がかかって攻めどころではなくなっていたのでフレッシュな選手をということでしょうか。コウチーニョも自分でボール持ってリズムを作りたい選手という印象があったのでインテルがポゼッションできない状態ではあまり活きていませんでしたしね。そして長友が2枚目のイエローカードで退場。これに関してはボネーラもなかったというコメントをしているそうですが、全体的にとったファールに関して厳しくいきたい感じだったのでカードも乱発しますよね。ファールをとる基準が曖昧だったのが理解しがたいところですけど。

07inter2nd  10人になったことでインテルはサネッティを右サイドにあてる4バック気味に移行。ミランはサイドの上がりを増やすためにエマヌエルソンを左サイドに代えてロビーニョを投入。これによって前線でポゼッションする選手とアイデアが増えてさらにミランペースになっていきます。イブラがいなくなってから違いを作れる選手がいないと言われていましたが、やはりロビーニョが入ると攻撃のリズムができますね。

 結果的に7人で守備のエリアをがっちりと固めたインテルゴールを割れず敗戦を喫しましたが今後につながるいい材料は多く見られた試合でした。まずボージャンが運動量も多くボールを回せる選手だということ。バルサ出身であることを考えればああいうプレーはもちろん得意なのでしょうが、ミランの中でそれが発揮できていることがいいですね。パッツーニが最前線で左右に動いてボールを当てられる選手だとすればボージャンは上下の運動でボールをき出せる選手でしょうか。ロビーニョ、パッツィーニとの連携もよくなってきているのでこれからさらに活きてくるんじゃないでしょうか。
 もう1つは今のメンバーでエマヌエルソンのユーティリティ性とポゼッションをうまく使えていること。昨シーズンまでは自分が前線でボールを持って作って行く場面があまりなかったのですがこの試合においては両サイドできるという意味でも主役となっていたと思います。さらに意外だったのがモントリーヴォの強烈なミドルシュート。フィオレンティーナでは中々見られなかったプレーがこの試合においてはこれでもかというくらい打ちまくっていました。攻撃のバリエーションが増えたことはチームにとって本当に喜ぶべきことだと思います。

 シーズン開幕当初に比べればチームとしての形も出来てきて個々の選手も特徴を出せるようになってきました。パトの復帰も近いようで長いシーズンを考えればこの試合が転機になるのかもしれません。ただサッカーは点を多く入れた方が勝つゲーム、さらに冒頭にも書いたようにダービーは絶対に負けたくないんです。試合後はしばらく悔しさから放心してしまいました。また個々の対人守備に優れた強豪に引きこもられた場合に点が取れなくなってしまうとこの先も厳しい戦いが多くなると思いますし、多少の強引さがあっても前線の選手には得点が欲しいところです。

27 9月, 2012

セリエA第4節 ウディネーゼvsミラン

 今シーズンTwellVのACミランチャンネルはセリエ全試合放送ではなかったんですね。うっかり10-11シーズンあたりからスカパーの契約をやめてしまったけど再加入しようか悩みどころです。というわけで第3節を飛ばして第4節のアウェーウディネーゼ戦です。

 第1節の書き始めは "ベテランの大量離脱にはじまりイブラ、チアゴ・シウヴァの売却と暗雲立ちこめる12-13シーズンのスタート"でしたが、第3節終了時点で1分2敗とかなり厳しい結果となっています。さらに組み合わせに恵まれたと言ってもいいCLでも1st Legホームでアンデルレヒト相手にスコアレスドロー。サンシーロの呪いだとかガッリアーニ解任論も聞かれる中でのゲームとなりました。


04udinese

  • 32 アッビアーティ
  • 20 アバーテ
  • 17 サパタ (67′ 退場)
  •   5 メクセス
  • 15 メスバー
  • 18 モントリーヴォ
  • 23 アンブロジーニ → 10 ボアテング (52′) (82′ 退場)
  •   8 ノチェリーノ → 22 ボージャン (80′)
  • 28 エマヌエルソン → 13 アチェルビ (69′)
  • 11 パッツィーニ
  • 92 エル・シャーラウィ
 スタメンにサパタ、メクセス、アバーテ、メスバフという新しいDFラインの組み合わせ。モントリーヴォが怪我から復帰したのとエマヌエルソンが先発に入っています。

2人退場のミランが今季3敗目 さらなる泥沼に - Goal.com

 立ち上がりはいくつかミランがチャンスを作るもゴールまでは至らず、徐々にウディネーゼに最終ラインまで押される場面が出てきます。これは中盤でプレスをかけられていないときに簡単に前線に通されてしまうというのと、カウンターくらったときに下がりながらの守備が粗末になってしまっているのが原因かと。
 さらにいつのまにか髪型がすっかり変わっていたメクセスがスペースを作ってしまいサパタが全力でカバーしなければならなくなっているのも改善したいところ。サパタに関しては1対1ドリブルに対する対応が甘かった点以外は献身的に動いてビルドアップにも参加していただけに退場さえなければと悔やまれるところです。
 ただ、今シーズンの試合では守備のラインがけっこう低めな気がします。積極的に裏を狙ってくるチームと対戦していることもあるかもしれませんが、やっぱり絶対的なセンターバックの不在が響いてるんじゃないかと。いままでチアゴ・シウヴァ、ネスタ、さらにさかのぼればスタムや身体がキレていた頃のマルディーニなど対人戦にめっぽう強いセンターバックが最終ラインを固めていたのでラインも積極的に上げていけていた部分が大きかったのかなと。クリスマスツリーの頃なんてサイドバック上がりっぱなしでほぼ2バック+ファーストチェックにガットゥーゾみたいな守備してましたからね。

 攻撃に関してはエマヌエルソンが前線でワイドに開いてほぼ3トップのような形。中盤で間延びしてしまうところはモントリーヴォがいいパスをつないでいました。
 でもこの形、最近ではレオナルドが監督だった09-10シーズンを思い出させてなんか印象よくないんですよね。特にロナウジーニョのようなファンタジーがこのメンバーで見せられるかというのも疑問が残るのでこの形はボアテングがいないとき限定にしてもらいたいというのが正直なところ。エマヌエルソンもこの試合では中途半端なプレーが多いままサパタの退場で交代してしまったのでかわいそうではありますけどね。次はスペースのある場所に逃げるのではなくもっと危険なエリアで仕事してくれるのに期待したいです。なんにしてもイブラや昨シーズンのウディネーゼ戦でのエル・シャーラウィのようにひとりでゲームを決められる選手がいない以上選手同士の組み合わせでの攻撃は必須になってくるはずですし。

 メンバーは大幅に変わりましたが開幕からひと月たったところでどのようなサッカーをしていくのかもはっきりしなければいけませんし、スクデットや最低でもCL出場を勝ち取らなければいけないクラブである以上いつまでも結果が出ないわけにもいきません。エル・シャーラウィがウディネーゼキラーになりそうなことくらいしか救いがないいまのチーム状況では誰も満足できていないと思うのでまずは次節のカリアリ戦での勝利を待ちたいです。個人的にももう昔のよかった頃を思い出して浸るのもつらいです。

05 9月, 2012

セリエA第2節 ボローニャvsミラン

 開幕を昇格組のサンプに破れてやっぱり大量離脱がだめだった感が漂うミラン。さらに白シャツ赤パンツという最高にかっこわるい組み合わせでアウェーのボローニャ戦を迎えました。毎年1,2回この組み合わせ見ますけどなんとかならないんですかね。パンツを黒にするとか。


02bologna

  • 32 アッビアーティ
  • 13 アチェルビ
  • 25 ボネーラ
  •   2 デ・シリオ
  • 77 アントニーニ
  • 23 アンブロジーニ
  • 18 モントリーヴォ → 34 デ・ヨング (41′)
  •   8 ノチェリーノ
  • 10 ボアテング
  • 11 パッツィーニ → 19 ニアン (90′)
  • 92 エル・シャーラウィ → 22 ボージャン (67′)
 DFラインにはネスタから13番を受け継いだアチェルビが先発。開幕戦は怪我で欠場していたアンブロジーニが復帰し、ロビーニョに代わってパッツィーニが先発です。

パッツィーニ、ハットでミランに初白星をもたらす - Goal.com

 FW陣は前節のロビーニョのようにサイドに張るわけではなくエリア内も含めかなり自由に動いてました。パッツィーニが精力的にターゲットになることによって昨シーズンのイブラのようにわかりやすい攻撃ができていた印象です。もちろんボールを受けてからの動きは全く違いますが、高めのクロスを右足一本で無理矢理合わせようとするところなどは何となくイブラを思い出させてしまいました。さらにこのゲームではミランが攻めている時間帯でボアテングがかなり高い位置を狙っていたので実質3トップのような形になっていました。その分エル・シャーラウィが下がってボールをもらうなど彼も苦労している様子。前線ではあまり仕事ができずに交代させられてしまいましたね。代わって入ってきたボージャンもまだチームにフィットしてるとは言えませんでしたが、中盤との連携はうまい選手なので違いを見せないとポジション争いも厳しくなってしまうんじゃないでしょうか。

 守備に関してはボネーラ、アチェルビのセンターバックコンビがどうしても力不足なところと、ディアマンティに対する寄せが甘すぎてかなりチャンスを作られていました。このあたり中盤の選手も含めてしっかりブロックラインができないとやりたい放題やられてしまいかねないのが怖いです。それと相手の時間帯で攻められてるときにボールをきちんとつないだり落ち着かせたりできないのがちょっと心配なところ。昨シーズン苦しいときでも結果が出てたのはファン・ボメルが攻守両面でこういう役割をきちんとこなしてたのも大きいと思うので。このあたりはモントリーヴォの成長に期待したいです。

 モントリーヴォとボアテングの怪我も気になるところですが、パッツィーニがトリプレッタかましての今シーズン初勝利はとりあえず喜んでいます。CLの組み合わせも一安心できそうですしとにかくこの戦力でカルチョ3位、CL決勝トーナメント進出を果たしましょう。

04 9月, 2012

セリエA第1節 ミランvsサンプドリア

 ベテランの大量離脱にはじまりイブラ、チアゴ・シウヴァの売却と暗雲立ちこめる12-13シーズンのスタートです。まずは昨シーズンとは全く違う顔ぶれとなった開幕メンバーのおさらいから。


milan12-13

 赤が今節のスターティングメンバー、右側白は参考に昨年のメンバーです。昨シーズンもご多分に漏れず怪我人続出だったのでイェペスがDFラインを支えたりカッサーノがイブラのよき相棒としてゲームを作ったりもしていましたが、それにしても全然違うチームになってしまいましたね。ベテランがいなくなった時点ではまだイブラを中心にアッレグリの教え子が加入すれば魅力的なチームになるんじゃないかなんて思ってましたが、まさか攻守の要を両方放出してしまうとは。まあこれでもモントリーヴォ以外は昨シーズンもいたメンバーでカッサーノも同時にいなくなったのでチームとしてバラバラになる事態は避けられたんですかね。

ちなみにベンチメンバーは
GK アメーリア
GK ガブリエウ
DF アチェルビ
DF クリスティアン・サパタ
MF バカイエ・トラオレ
MF ケビン・コンスタント
MF エマヌエルソン
MF マッティア・ヴァロティ
MF カルモナ
FW パッツィーニ

 キエーヴォから加入しネスタの背番号を受け継いだ若手アチェルビ、ディダク・ビラの二の舞にはなって欲しくないサパタ、モントリーヴォに続いてガッリアーニの節約獲得の標的となったトラオレ、直前でカッサーノとのトレードが成立してなんかいろいろ可哀想な感もあるパッツィーニあたりが注目でしょうか。

 そんな開幕節ですが、ここ何シーズンかの悪い流れが出てしまったかのようでお世辞にもいいとは言えない内容でした。
新生ミラン、ホーム開幕戦で昇格組に黒星 - Goal.com
 人数をかけて引いて守ってくるサンプドリアに対して昨年のイブラ無双のような破壊力は期待できず、スペースのないところではエル・シャーラウィもなかなかボールを保持できない状況。結局セットプレーからの失点を守り切られて開幕戦から黒星をつけられてしまいました。

それでも中盤の攻撃参加を生かそうとする戦術が見えて今シーズンの展望としておもしろかった部分もありました。ロビーニョ、エル・シャーラウィがサイドに開き、スペースと時間を作ったところにプリンスやノチェリーノが飛び込んでくるダイナミックな構図はかなり期待できそうですし、デ・シリオとアントニーニの両サイドバックもまだまだ物足りなさはあるもののよく走って高い位置を保っていました。ロビーニョがどれだけアイデアを見せられるかによりますがスペクタクルなサッカーが期待できそうな芽はあったと思います。
 モントリーヴォに関しては随所にいい配球を見せていたものの、パス1本で相手守備を崩すような場面は見せられず。ポジショニングも含め昨シーズンのファン・ボメル、さらにピルロとは違う役割を求められてるとは思うのですが、まだ中途半端な部分が多い気も。このあたりは今後戦術がしっかり浸透していくのに期待したいところです。さらに開幕なのにアバーテ、アンブロジーニ、パト、ストラッサー、ムンタリが怪我で離脱ということで、パトは平常運行としてもアバーテ、アンブロジーニあたりが戻ってくれば少しは中盤も落ち着いてくるんじゃないかということで今シーズンもしっかりスクデットを狙っていって欲しいですね。

24 7月, 2012

香川 in マンチェスターUtd.

 ファーガソンの宣言通りプレシーズンで先発出場した香川ですが、試合は見逃したもののYouTubeに香川がボールに絡んだシーンを編集した動画がありました。ユーザー名といいなんなんだこの動画。




 香川のシーンしかありませんけど高い位置でボール持てればよさそう。低い位置だとなかなか苦労してそうな感じですね。特に2人でプレスかけられたときに中途半端なプレーが多くなってボール奪われたりしています。アヤックスがトップからかなりまじめにプレスかけに行ってるところはありそうですが、マンチェスターの中盤の距離感だとかわして展開できないとだめなのかなと。このあたりドルトムントやセレッソではサポートの距離も近かったし細かくつなげたのですごくやりやすそうだったんですけどね。

 ワンタッチ目の質と前を向いてボール持ったときの怖さはこのチームの中に入っても目立てる部分だと思うので結果出して試合に出続けてほしいですね。あとはパク・チソンみたいな体張ったハードワークができれば文句なしでしょうか。そこまで求めるのはやり過ぎですかね。

11 6月, 2012

EURO2012 ドイツvsポルトガル

直前にオランダがデンマークに敗れるという形で幕を開けた死のB組。安定した組織的攻撃で優勝候補にあげられるドイツとクリスティアーノ・ロナウドで注目されるポルトガルの対戦です。

GERvsPOR

 キックオフ直後に仕掛けたのはドイツ。ボアテングのクロスからマリオ・ゴメスがヘッドでゴールを狙うも先制はならず。その後もドイツがボールをポゼッションする形で主導権を握っていきました。ポルトガルは前線の3人によるカウンターを軸に攻めるもドイツの最終ラインがしっかりと連携した守備をとっていたため決定的なチャンスは作れず。

 対するドイツもロナウド対策で守備一辺倒だったボアテング、さらに逆サイドのラームもほとんどオーバーラップがなく攻撃に厚みがないまま終了。中盤がどんどんサイドに流れて作っていこうとしてたんですけどそこで数的優位が作れるほどの連携がとれていませんでした。もうひとつ残念だったのがマリオ・ゴメスはとことんボールを待っていたところ。ポルトガルの守備ががっちり堅かったわけではなかったのですごいもったいないと思うんですけど、ディフェンスラインのギャップをついて裏をとる動きはほとんど見られませんでした。

GER

 後半に入りポルトガルは最終ラインから前線の距離を短く保ってカウンターのスピードを上げていきます。守備もエジルやケディラ、シュバインシュタイガーの動きに対応してしっかりゾーンを作っていてだんだんとポルトガルのペースに入っていきました。モウリーニョによってさらに磨かれたカウンターのスピードはつまらないだのなんだの言われますけどさすがですね。ドイツはこのカウンターに対して徹底して勝負を避けるという方法で対策。ボアテングはロナウドとの1対1の時自分からは仕掛けず距離を保って抜かれなければいいという基本を貫いていました。ずるずる下がってしまうとか言われてましたけどきちんとフォローがもう1人入ってましたしロナウドと相対するときはこれで正解だと思います。

 流れはポルトガルでしたけど先制したのはドイツ。この試合執拗に右サイドからの崩しにこだわっていたドイツの攻撃が実を結び、ケディラのクロスをメリオ・ゴメスが下がりながらもしっかりコースを狙ってヘッド。エジルをはじめケディラ、シュバインシュタイガーまでもがミュラーを絡みながらサイド攻撃を繰り返していたので狙い通りの形となりました。

 先制されたポルトガルもオリベイラ、バレラと立て続けに投入し、ロナウドがゴールに近い位置でボールに触れるようになって点を取りに行きますが一歩及ばず。ドイツが虎の子の1点を守りきって初戦を制しました。両チームともまだまだ改善点は見えるものの方針は明確、相手チームへの対策もしっかりしてきていたのでやっぱりレベルが高いです。勝ったドイツは時節初戦を落として後のないオランダと、ポルトガルは勝利で勢いに乗るデンマークということでおもしろくなる予感ですね。

05 6月, 2012

香川の12-13シーズンを考える

 ずっと噂にはなってましたが、香川のドルトムントからマンチェスターUtd.への移籍が正式発表されました。というわけで来シーズンの香川の動きを予測してみたいと思います。


Dortmund 11-12

 まずは今シーズンのドルトムントの基本戦術から。シーズン序盤はヌリ・シャヒンの穴を埋められずに苦戦してましたが、フンメルスやシュメルツァーから前線にいい形でボールが入るようになって昨シーズンの圧倒的な強さが戻ってきました。バックラインからトップ下までダイレクトに縦パスが入れば香川、ゲッツェの得意な形に持って行きやすいですからね。

Dortmund_leftattack


 この形の時重要なのは、香川にボールが入るとまわりの選手は香川に寄るようにしてスペースを作っているところです。もともとドリブルでがんがん突破していくタイプではない香川にとってすぐにさばける位置に味方がいて、かつその背後のスペースも使えるこの形は非常に有効な基本戦術だったわけです。もちろんゲッツェもフィジカル強い方ではないですしそのへんは香川だけじゃないでしょうけど。

 さて、話は変わって今期のマンUですが、CLはベスト16まで進出できずに敗退、リーグの方もシティに劇的な優勝を持って行かれるという歯がゆいシーズンになりました。

Manutd 11-12

 基本的なフォーメーションは伝統の4-4-2を変わらず踏襲。長期政権のお手本のようなファーガソンのサッカーをやっていました。そんなマンUの攻撃陣のどこに香川が組み込まれるのか、とりあえず順当にこんな感じでしょうか。

Manutd 12-13


 マンUの方のメンバーも多少変更はありそうなので現時点での噂を加味するとこんな感じでしょうか。ナニの放出はどうかわかりませんけど。

 このシステムで香川が入ると当然求められる役割としてはまず縦への動きになります。ドルトムントのように小さいスペースで数的優位を作って崩すような動きはファーガソンのプランにはありません。まずボールを持ったら前を向いて展開するか突破するかが基本になります。もちろん全員がそれだけの力も持ってますし1対1なら負けないからこそできる戦術ですが。
 電撃復帰を遂げたスコールズはそのあたりきちんと理解していて、展開するか自分で持って行くかの判断がすごく速いです。逆にパク・チソンはサイドでプレッシャーの少ないポジションにもかかわらず目立った動きができなかったことが出場機会を減らす要因だったのかなとも思います。

 なにはともあれこういうシステムで優勝を狙うチームに入った以上、香川が突破力と縦へのスピードがちゃんと出せることを願うのみです。これまでの裏を狙うスピードやバイタルでの速さだけじゃなくてもっと大きいスペースでの動きが求められると思うので苦しいかもしれませんががんばってほしいですね。