30 11月, 2012

セリエA第13節 ナポリvsミラン

 

13napoli

ナポリ

  •   1 デ・サンクティス
  • 14 カンパニャーロ
  • 28 カンナヴァーロ
  • 55 ガンベリーニ
  • 20 ジェマイリ
  • 88 インレル
  • 11 マッジョ
  •   → 9 バルガス (89′)
  • 18 スニーガ
  •   → 8 ドッセーナ (88′)
  • 17 ハムシク
  • 24 インシーニェ
  •   → 16 メスト (66′)
  •   7 カヴァーニ

ミラン

  • 32 アッビアーティ
  •   2 デ・シリオ
  •   5 メクセス
  • 13 アチェルビ
  • 21 コンスタン
  • 18 モントリーヴォ
  •   → 11 パッツィーニ (76′)
  • 34 デ・ヨング
  •   8 ノチェリーノ
  • 10 ボアテング
  •   → 7 ロビーニョ (80′)
  • 22 ボージャン
  •   → 19 ニアン (85′)
  • 92 エル・シャーラウィ

 今シーズンメンバーの安定しないディフェンスラインにデ・シリオとアチェルビという期待の若手2人、さらにコンスタンが入っています。前線は好調を維持してレギュラーをつかみ取ったエル・シャーラウィとこちらもアッレグリの信頼を勝ち取ったように見えるボージャン、そこに今シーズンはあまり結果を出せていないボアテングの3人が先発でどう絡んでいくかがやはりミラン浮上の鍵でしょう。

エル・シャーラウィ、2得点でミランを救う ナポリとドロー - Goal.com

 試合開始早々に先制されるも、うまくボールを持って作れているように思いました。ナポリの方もハムシク、カヴァーニを中心に鋭いカウンターをちらつかせてきていて完全にミランのペースというわけではありませんでしたが崩しの形が見えているのはいい流れだったかと。欲を言えばノチェリーノがもう少し前線で絡んでくれば前半の早い時間で押し込んでいけたんじゃないかとも思います。

17 11月, 2012

プレミアリーグ第11節 チェルシーvsリヴァプール

CHELIV

チェルシー

  •   1 チェフ
  • 28 アスピリクエタ
  •   2 イバノビッチ
  • 26 ジョン・テリー
  •   →24 ケーヒル (38′)
  • 34 バートランド
  •   7 ラミレス
  • 12 ミケル
  • 10 マタ
  • 11 オスカー
  •   → 13 モーゼス (76′)
  • 17 アザール
  •   9 トーレス
  •   → 23 スターリッジ (81′)

リヴァプール

  •   1 ジョーンズ
  • 47 ウィズダム
  • 23 キャラガー
  •   5 アッガー
  •   2 グレン・ジョンソン
  •   3 ホセ・エンリケ
  •   4 ヌリ・シャヒン
  • → 30 ヘスス・フェルナンデス (59′)
  •   8 ジェラード
  • 24 ジョー・アレン
  • 31 スターリング
  •   7 スアレス
  •  
  •  

 チェルシーはテリーが復帰しマタ、オスカー、アザールの2列目に加えトーレスもチャンスメイクに絡んでくる強力な攻撃陣も健在。リヴァプールの方はシュクルテルが欠場し3バックで臨んでいます。

チェルシー、リードを守り切れずリヴァプールと勝ち点1を分け合う - Goal.com

 まずはリヴァプールの3バック。イタリアで流行している3バックですが、このシステムは大まかにユーロ2012のときのイタリア代表のように純粋ウイングバックを置く形と、ユヴェントスのように守備的MFがスペースを潰していく形に別れると思います。
 どちらも中盤の切り替えの速さと運動量、戦術眼がものすごく求められるのでそのポジションに高い能力がないと成立しないシステムですが、リヴァプールでその役割を担っているのは両ウイングバック、特に前半はスターリングが左に流れてホセ・エンリケとの絡みから崩していく形が多く見られました。守備に関してもしっかり引いて守ることもでき、スペースをあけないことでチェルシー攻撃陣のポジションチェンジに対応していました。

 ただチェルシーの方も前線の4人を中心にかなりいい攻撃を見せており、個人のキープ力と細かいつなぎを中心に優位に進められていましたし、先制点こそプレイスキックからでしたがカウンターから惜しいチャンスを何度か作り、上位の安定感を見せていました。

 チェルシーとしてはジョン・テリーの負傷と追いつかれてしまったことで勝ちきれなかった試合の感がありますが、やはり上位に入ってくるチームであろうことは間違いないと思います。リヴァプールも不本意な順位にいますがこの試合を見る限りチーム戦術、タレント共に一定以上のレベルにあることは間違いなのでこのまま終わる事はないでしょう。

UEFA CL グループリーグ第4節 セルティックvsバルセロナ

 グアルディオラが去ってその圧倒的な強さに陰りが見えたといわれるも、いまだ王者のサッカーは崩れていない無敗のバルセロナ。普段リーガは見られないのでフジテレビでたまにやってるCLは貴重な機会です。

CELBAR

セルティック

  •   1 フォースター
  • 23 ミカエル・ルスティグ
  •   → 32 トニー・ワット (72′)
  •   4 アンブローズ
  •   6 ケルビン・ウィルソン
  •   2 マシューズ
  • 67 ワニアマ
  • 16 レドリー
  • 15 クリス・コモンズ
  • 21 マルグルー
  •   7 ミク
  •   9 サマラス
  •   → 33 ベラム・カヤル (79′)
  •  

バルセロナ

  •   1 ビクトル・バルデス
  •   2 ダニエウ・アウベス
  • 15 マルク・バルトラ
  •   → 3 ジェラール・ピケ (72′)
  • 14 マスチェラーノ
  • 18 ジョルディ・アルバ
  •   6 シャビ
  • 25 アレックス・ソング
  •  → 4 セスク・ファブレガス (71′)
  •   8 イニエスタ
  • 17 ペドロ・ロドリゲス
  • 10 メッシ
  •   9 アレクシス・サンチェス
  •   → 7 ダビド・ビジャ (65′)

 バルサのほうは守備陣に出場停止、怪我が相次ぎ半分2軍の様な状態。スケジュール的にも厳しいビッグクラブなのでこのあたりは織り込み済みといったところでしょうか。セルティックの方は不勉強にしてフォースター、サマラスくらいしか知ってる名前がありませんでした。

UEFAチャンピオンズリーグ 2013 - セルティック-バルセロナ – UEFA.com

 序盤からポゼッションは圧倒的にバルセロナ。バルサがボール持ちたがりというところもありますが、セルティックも危ない場所に入ってくるまでは自由に持たせていたので想定の範囲内というところでしょうか。エリアの中には最低4人、さらにその前に4人か5人のブロックを作ってとにかく耐えようという意図でした。
 といってもセルティックの守備ブロックはそんなに洗練されたものではなく、ボールを持ってない相手に対してはかなりルーズな付き方しかできていないので完全に対バルサ用でこの試合のためのシフトなのでしょう。というか普段からホームでこんな試合してたらきっとサポーターに怒られますよね。

 ボールは持っているものの攻めきれないバルサは徐々にサイドや深い位置からの大きい展開にシフトしていました。このあたりの切り替えはさすが引きこもりサッカーに慣れているチームだけあります。前半はセルティックの守備ラインをエリアからはがすことに成功したあたりで終了。
 後半セルティックは守備の修正をしてくるのではなく、バルサに合わせて大きいサッカーを展開するようになりました。というかもともとそういうサッカーがメインなチームだとは思うのですが、バルサの選手が開いた分セカンドボールの競り合いに勝って結果的にカウンターに入れる場面が増えたというところでしょうか。もしここまで狙って前半引きこもっていたとしたら監督を賞賛せずにはいられません。

 結局引きこもってカウンターというバルサ相手に誰もがやりたい戦術で勝利を手にしたセルティック。ゴール前の堅さと得点したCK、縦へのロングパス1本というシーンを考えるとどのチームにもできることではないと思うのですが、それでも王者に今シーズンはじめて土をつけたということでバルサ対策として参考になる部分は多いでしょう。その中でも中央からサイドや1列後ろに流したときの中盤の選手の対処やバルサの攻め方に合わせた距離の取り方などはしっかりと相手を研究してはめていった感があります。ホームで絶対的な強さを誇りヨーロッパの舞台でビッグクラブを蹴落としてきた古豪という存在は伊達ではありませんでした。

08 11月, 2012

プレミアリーグ 第10節 マンチェスター・ユナイテッド vs アーセナル

 たまにはミラン以外の試合の感想も書いてみようということでNHK BSでやっていたプレミアを見てみました。今シーズンはTwellVのACミランチャンネルが全試合放送してくれないのでその代わりというところが正直なところですけど。
 香川は怪我もありプレミアで先発できない試合が続いていますが、チームは首位チェルシーと勝ち点1差の2位という順位、得点はリーグ1位と好調のマンチェスター・ユナイテッド。前節のチェルシー戦に続いてアーセナル勝って首位に出たいところです。


MUNARS

マンチェスター・ユナイテッド

  •   1 デヘア
  •   2 ラファエル
  •   5 ファーディナンド
  •   6 エヴァンス
  •   3 エヴラ
  • 16 キャリック
  • 23 クレバリー
  •   →  8 アンデルソン
  •   7 バレンシア
  •   → 17 ナニ (82′)
  • 10 ルーニー
  • 18 ヤング
  • 20 ファン・ペルシー

アーセナル

  • 23 マンノーネ
  •   3 サニャ
  •   4 メルテザッカー
  •   5 フェルメーレン
  • 11 サントス
  •   8 アルテタ
  • 10 ウィルシャー
  • 19 カソルラ
  • 16 ラムジー
  •   → 14 ウォルコット (52′)
  • 12 ジルー
  •   9 ポドルスキ
  •   → 23 アルシャビン (81′)

 ユナイテッドは今シーズンから採用したルーニーをトップ下に置く4-2-3-1。伝統の4-4-2も健在ですが開幕から2ヶ月でかなり機能してきた感もあり多くの試合で採用されています。アーセナルはギブス、チェンバレン、好調だったジェルヴィーニョが先発から外れる中でサントス、ラムジーが先発に定着しています。

ユナイテッド、ファン・ペルシ弾などでアーセナルを下す - Goal.com

 序盤の事故のような先制でかなり余裕ができたユナイテッド。ボールを奪ってからのまわりの選手の動き出しはさすがのはやさですが、攻め急ぐ必要がないのでじっくりとビルドアップできていましたし、サイドでもしっかりと味方の上がりを待っていました。

 一方のアーセナルは前線でほとんどボールが持てない状況。ポドルスキやジルーにかなり厳しいマークがついていたのはもちろん、ユナイテッドのプレスは本当にすごかったです。まず前線に運ぶ前にプレスをかけるポイントがはっきりしていて、いい状態で前にボールを持って行かせない。中盤で誰が行くかはっきりしてるしいい距離にいるので素早いチェックができていました。自陣に入ってから1秒以上フリーでボール持たせてるシーンはほとんどなかったんじゃないでしょうか。
 プレスにはキャリック、クレバリーの2人はもちろん、この試合はルーニーの献身が多く見られました。ルーニーは4-2-3-1になって攻撃の時フリーになるだけじゃなくて守備での貢献も大きいんじゃないでしょうか。特に前線では後ろ向いてパスを出させることができていたのが大きい。というわけで個人で打開くらいしか対策ができずアーセナルは最後の得点シーン以外エリア内で仕事をさせてもらえなかった感じです。

 アーセナルの方はプレスにいくまでの時間がかかってかわされるシーンが多く、サイドの高い位置ではほぼフリーも同然で持たせていたのがかなり痛かったと思います。とくにポドルスキが全然ラファエルを捕まえていなかったので上がり放題でした。ユナイテッドは守備陣からのボールの精度がかなり高いのでそこから前線に1本入れて上がってきたサイドにっていう形がはまっていましたね。ハイプレスのチームに対してバックラインからの配球はかなり効果的なので中盤からしか作れなかったアーセナルとはこういう部分でも違いがあった気がします。ファン・ペルシーがインタビューでspecial dayと言っていたのは古巣アーセナルとの試合ということを指しているんでしょうけど、それ以上にこれだけうまく試合を作れれば今後もspecial dayは続くと思います。

07 11月, 2012

セリエA第11節 ミランvsキエーヴォ

 第10節終了時点で勝点11の12位とかなり苦しいシーズンを送っているミラン。リーグ4分の1終了時点でチームの形が定まらない、ボアテング、エル・シャーラウィなど力を見せている選手の流出が噂されるなど近年ちょっとなかった状況ですが、ホームにキエーヴォを迎えての1戦です。

11chievo

ミラン

  • 32 アッビアーティ
  • 20 アバーテ
  •   → 2 デ・シリオ (86′)
  •   5 メクセス
  • 17 C.サパタ
  • 21 コンスタン
  • 23 アンブロジーニ
  • 18 モントリーヴォ
  •   → 34 デ・ヨング (74′)
  • 28 エマヌエルソン
  •   → 10 ボアテング (68′)
  • 22 ボージャン
  • 92 エル・シャーラウィ
  • 11 パッツィーニ

キエーヴォ

  • 54 ソレンティーノ
  • 21 フレイ
  • 33 パップ
  •   3 アンドレオッリ
  • 93 ドラメ
  •   → 39 ストイアン (60′)
  •   2 ダイネッリ
  • 10 ルシアーノ
  •   → 6 M.リゴーニ (55′)
  •   5 グアナ
  • 56 ヘテマイ
  • 77 テレオー
  • 31 ペリッシエール
  •   → 17 ディ・ミケーレ (72′)

 ここ数試合で多くのシステムを試している中4バックに戻してセンターにサパタ、メクセスというコンビを起用してきました。両サイドにエマヌエルソンとエル・シャーラウィが開く形は定着した感がありますがセンターにパッツィーニ、トップ下にボージャンが入っています。

ミラン快勝 エル・シャーラウィは4戦連続弾 - Goal.com

 序盤からミランはボールを保持できていたものの、相手の守備を崩すところまでは至らず。ポゼッションがあることで両サイドハーフが高い位置をとれていたのでそこから起点になるもののゴール前は固められているという立ち上がりでした。
 システム的にはガッリアーニも満足の4-3-3に近い形。と言っても両サイドとも純粋なウイングというわけではなく、特にエル・シャーラウィは中盤との連携も使おうと模索している場面がかなりあったのでサイドがもっと機能するようになればおもしろくなってきそうな印象を受けました。そういった意味でこの序盤のコンスタンはもう少しいいタイミングでの攻撃参加が欲しかったですね。

 16分にエマヌエルソンが先制しますが、直後にCKからの失点。細かいところですがここでペリッシエールについていたのは本来メクセスだったんじゃないでしょうか。なかなか定着しないセンターバックの最有力だったはずのメクセスですが、少ない出場の中で時折集中力を欠いたプレーがあるのが気になります。フリーでの空振りもありましたし。
 失点はしたもののミランペースでのゲームは進み、時間が経つごとにスピードに乗ったままの中央での攻めが増えてきました。それに伴ってキエーヴォ守備陣もゴール前を人数をかけて守るような形に。結果として最終ラインの前にスペースができてミドルシュートで2得点と意図した通りと言える展開じゃないでしょうか。キエーヴォが悪かったわけではありませんが現時点での戦力差がそのまま出てしまったような印象です。

 後半はキエーヴォが前線に人数をかけてきたものの、逆に間延びしてしまうことに。ミランもディフェンスラインをあまり高くキープしていなかったので中盤が大きくあいていましたが、ボージャンがこのスペースをうまく使えていました。今のミランの最終ラインはそこまで信頼感のあるものではない気がするのですが、リードしている試合でこういう展開もできるというのは大きいと思います。
 徐々に機能してきた感のあるモントリーヴォやボージャンら新戦力、絶好調のエル・シャーラウィ、インテル戦で積極的に狙っていたリッカ砲での得点といい材料が全て出せての勝利なので上位チーム相手でもこうした試合ができればいいですね。パト、ロビーニョ、ボアテングといった選手のコンディションが整ってくればさらに幅も勢いも出てきますし巻き返しはこれからです。