第10節終了時点で勝点11の12位とかなり苦しいシーズンを送っているミラン。リーグ4分の1終了時点でチームの形が定まらない、ボアテング、エル・シャーラウィなど力を見せている選手の流出が噂されるなど近年ちょっとなかった状況ですが、ホームにキエーヴォを迎えての1戦です。
ミラン
- 32 アッビアーティ
- 20 アバーテ
- → 2 デ・シリオ (86′)
- 5 メクセス
- 17 C.サパタ
- 21 コンスタン
- 23 アンブロジーニ
- 18 モントリーヴォ
- → 34 デ・ヨング (74′)
- 28 エマヌエルソン
- → 10 ボアテング (68′)
- 22 ボージャン
- 92 エル・シャーラウィ
- 11 パッツィーニ
キエーヴォ
- 54 ソレンティーノ
- 21 フレイ
- 33 パップ
- 3 アンドレオッリ
- 93 ドラメ
- → 39 ストイアン (60′)
- 2 ダイネッリ
- 10 ルシアーノ
- → 6 M.リゴーニ (55′)
- 5 グアナ
- 56 ヘテマイ
- 77 テレオー
- 31 ペリッシエール
- → 17 ディ・ミケーレ (72′)
ここ数試合で多くのシステムを試している中4バックに戻してセンターにサパタ、メクセスというコンビを起用してきました。両サイドにエマヌエルソンとエル・シャーラウィが開く形は定着した感がありますがセンターにパッツィーニ、トップ下にボージャンが入っています。
ミラン快勝 エル・シャーラウィは4戦連続弾 - Goal.com
序盤からミランはボールを保持できていたものの、相手の守備を崩すところまでは至らず。ポゼッションがあることで両サイドハーフが高い位置をとれていたのでそこから起点になるもののゴール前は固められているという立ち上がりでした。
システム的にはガッリアーニも満足の4-3-3に近い形。と言っても両サイドとも純粋なウイングというわけではなく、特にエル・シャーラウィは中盤との連携も使おうと模索している場面がかなりあったのでサイドがもっと機能するようになればおもしろくなってきそうな印象を受けました。そういった意味でこの序盤のコンスタンはもう少しいいタイミングでの攻撃参加が欲しかったですね。
16分にエマヌエルソンが先制しますが、直後にCKからの失点。細かいところですがここでペリッシエールについていたのは本来メクセスだったんじゃないでしょうか。なかなか定着しないセンターバックの最有力だったはずのメクセスですが、少ない出場の中で時折集中力を欠いたプレーがあるのが気になります。フリーでの空振りもありましたし。
失点はしたもののミランペースでのゲームは進み、時間が経つごとにスピードに乗ったままの中央での攻めが増えてきました。それに伴ってキエーヴォ守備陣もゴール前を人数をかけて守るような形に。結果として最終ラインの前にスペースができてミドルシュートで2得点と意図した通りと言える展開じゃないでしょうか。キエーヴォが悪かったわけではありませんが現時点での戦力差がそのまま出てしまったような印象です。
後半はキエーヴォが前線に人数をかけてきたものの、逆に間延びしてしまうことに。ミランもディフェンスラインをあまり高くキープしていなかったので中盤が大きくあいていましたが、ボージャンがこのスペースをうまく使えていました。今のミランの最終ラインはそこまで信頼感のあるものではない気がするのですが、リードしている試合でこういう展開もできるというのは大きいと思います。
徐々に機能してきた感のあるモントリーヴォやボージャンら新戦力、絶好調のエル・シャーラウィ、インテル戦で積極的に狙っていたリッカ砲での得点といい材料が全て出せての勝利なので上位チーム相手でもこうした試合ができればいいですね。パト、ロビーニョ、ボアテングといった選手のコンディションが整ってくればさらに幅も勢いも出てきますし巻き返しはこれからです。