28 4月, 2014

セリエA第35節 ローマvsミラン

 5連勝で2位ローマとの戦いを迎えたミラン。目標であるEL出場権の獲得に向けて5位インテルとの勝点差は5、さらに来週にはインテルとのダービーも控えておりまさに大一番となる一戦です。

ASローマ

    GK
  • 26 デ・サンクティス
  • DF
  • 13 マイコン → 35 トロシディス (83')
  •   2 ラファエウ・トロイ
  •   5 カスタン
  •   3 ドド
  • MF
  • 15 ピアニッチ → 11 タッデイ (86')
  • 16 デ・ロッシ
  • 44 ナインゴラン
  • FW
  • 27 ジェルヴィーニョ
  • 10 トッティ → 24 フロレンツィ (77')
  •   8 リャイッチ

ACミラン

    GK
  • 32 アッビアーティ
  • DF
  • 25 ボネーラ
  • 13 ラミ
  •   5 メクセス
  • 21 コンスタン
  • MF
  • 18 モントリーヴォ
  •   4 ムンタリ → 15 エッシェン(58')
  • 10 本田 → 7 ロビーニョ(80')
  • 22 カカ
  • 23 ターラブ
  • FW
  • 45 バロテッリ → 11 パッツィーニ(69')

 本田が3試合ぶりに怪我から復帰し先発出場しているほか、右サイドバックにはボネーラが入っています。ローマ

Roma 2 - 0 Milan - legaseriea.it

 試合が始まってまず感じたのがモントリーヴォ、ムンタリが攻撃時に非常に高い位置をとっていることでした。最近はロビーニョやターラブといった2列目のサイドの選手が中に絞ってサイドバックが上がっていくことが多かったのですが、この試合の序盤ではサイドに張ってボランチの2人がバイタルエリアに入り、そのスペースはボネーラかコンスタンが埋めていました。
 ローマはとにかく両サイドからの突破とバイタルエリアの使い方が素晴らしいチームなので、選手の起用も含めてサイドバックがあまり上がっていくリスクを冒したくないという判断だったのかもしれません。ただそうなると今度はDFラインがボールを持ったときに中盤から降りて顔を出す選手がいなくなってしまい、ビルドアップがほとんどできなくなってしまうことに。ロングボールはデ・ロッシをはじめ中盤で中を固めている選手がきっちりとフィルターを作っているためになかなか通りませんし難しいところですね。

 前線まで運べないミランに比べてローマは攻め手の多彩さが際立っていました。前線で人もボールも動くサッカーをやっているチームというのがすごくよくわかります。ポゼッションもでき仕掛けるための動きもでき、さらに個人で打開できる選手もいる非常におもしろいチームですね。
 それでも前半はかなり耐えていたのですが、43分にピアニッチの文句のつけようのないドリブルから先制されてしまいました。体重移動と足先だけでモントリーヴォとメクセスを抜き去ったドリブルは見事と言う他ありません。アッビアーティもよく反応して触っていましたがあそこまで突破されてはどうしようもないですね。

 後半も有効な攻め手がないままローマのポゼッションで試合が進み、ジェルビーニョがゴール前でつめて追加点。いい位置でボールを受けることができなかったバロテッリに代わってパッツォが入るもリーグ最少失点のローマ守備陣に仕事をさせてもらえず。カカとターラブのドリブルが止められてしまうと得点の気配がなくなってしまいますね。
 5連勝でいい試合をするようになってきたとはいえ、まだまだ上位相手には全く通用しないところがありありと出てしまいました。これでユーヴェ、ナポリに続いてCL圏内のチームには全て完敗。次節はEL圏内を争っている相手でもあるインテルが相手ですが、ダービーという意味だけでなくここで勝てなければ上位進出の目は完全にたたれてしまうわけで絶対に勝って欲しいです。

20 4月, 2014

セリエA第34節 ミランvsリヴォルノ

 4連勝と今シーズンなかったくらいに波に乗っているミラン。といっても既に今シーズンも残すところ5試合となり、EL出場権内という目標に向けてひとつも落とせない試合が続きます。相手のリヴォルノも残留争いの最中で必死になってくることが予想されるだけにつまずかずにいきたいですね。

ACミラン

    GK
  • 32 アッビアーティ
  • DF
  • 20 アバーテ
  • 13 ラミ
  •   5 メクセス
  • 21 コンスタン
  • MF
  • 34 デ・ヨング → 4 ムンタリ (66')
  • 18 モントリーヴォ
  • 23 ターラブ
  • 22 カカ → 11 パッツィーニ (74')
  •   7 ロビーニョ → 8 サポナーラ (82')
  • FW
  • 45 バロテッリ

ASリヴォルノ・カルチョ

    GK
  •   1 バルディ
  • DF
  • 33 バレンティーニ
  • 77 リナウド
  •   7 カステッリーニ
  • MF
  •   2 ピッチーニ
  • 24 ベナッシ → 21 ベルフォディル (82')
  • 11 メスバー → 26 シリガルディ (57')
  • 19 グレコ
  • 41 ダンカン
  • FW
  •   9 パウリーニョ
  • 20 エメガラ → 14 モスケラ (73')

 セードルフ監督が就任してから出場機会の減っていたロビーニョがひさびさに先発メンバー入りしています。使いどころの難しい選手ではありますがいい形でボールを持てれば違いを作り出せる存在だけにここで結果を出してセードルフの頭を悩ませて欲しいですね。そしてリヴォルノには昨シーズンまでミランに在籍していたメスバーがいます。前節のキングスレー・ボアテングといいこういう選手にも頑張って欲しいと思ってしまいます。

Milan 3 - 0 Livorno legaseriea.it

 試合開始早々からフィールドプレーヤー全員が自陣低い位置に下がって守備を固めるリヴォルノ。ボールを奪ったらエメガラに預けてとにかく縦へといういかにもプロビンチャな戦術です。
 ただセリエのクラブにゴール前を固められるとこじ開けるのが難しいのも事実で、簡単な放り込みではなかなかいい形でシュートまで持っていけません。サイドからえぐっていったり斜めに入り込む動きでチャンスを作れそう気配はあるのですが、システマチックにそういう動きをする選手が少ないために個人のアイデアで単発の攻撃になってしまいました。

 そんな試合で効いてくるのがやはりバロテッリの存在でした。攻撃が手詰まりになりそうなところでコンスタンからのクロスを身体能力でゴールまで持っていってしまう様はさすがですね。この人がもう少しDFラインをかき回す動きをしてくれたら、または狭いエリアで自由にボールをコントロールできたら、と思うところもなくはないですが非常にストライカー然としたゴールで試合の雰囲気を作ってくれました。

 後半開始早々にターラブの追加点で引き離すとリヴォルノに反撃の力は残っておらず、残りの時間をゆっくりとミランペースで進めることができ、まさに力を見せつけた試合で安心して見ていられました。デ・ヨングが次節出場停止となったのは痛いですがムンタリも復帰しコンディションは悪くなさそうですし、ローマ戦に向けても弾みがつきます。ここまで下位のチーム相手に5連勝と絶好調とも言える状態ですが上位相手にどこまでやれるか、ローマに対してここ数試合やってきたようなポゼッションサッカーはできないでしょうし守備の穴は確実についてくるでしょうから正念場となりそうです。

14 4月, 2014

セリエA第33節 ミランvsカターニア

 3連勝で波に乗ってきたミラン。本田のリーグ初ゴールも大きいですがなんと言っても3連勝が今シーズンまだなかったということの方が驚きです。やはりひどいシーズンですがとにかく勝点5差のEL圏内に向けて残り試合を勝ち続けないといけません。

ACミラン

    GK
  • 32 アッビアーティ
  • DF
  • 25 ボネーラ
  • 13 ラミ
  •   5 メクセス
  • 21 コンスタン → 28 エマヌエルソン (78')
  • MF
  • 18 モントリーヴォ
  • 34 デ・ヨング
  • 16 ポーリ → 20 アバーテ (74')
  • 22 カカ → 11 パッツィーニ (87')
  • 23 ターラブ
  • FW
  • 45 バロテッリ

カルチョ・カターニア

    GK
  • 21 アンドゥハル
  • DF
  • 24 ギェンベール
  •   3 スポッリ
  •   5 ロリン
  • 18 モンソン
  • MF
  • 15 リナウド (79'退場)
  • 10 ローディ
  • 11 レト → 19 カストロ (59')
  • 28 バリエントス
  •   8 プラシル → 13 イスコ (77')
  • FW
  •   9 ベルヘッシオ → 23 キングスリー・ボアテング (82')

 本田が足首の負傷で欠場していること以外はここ数試合固まってきた先発メンバー。チームもうまくまわっていますし無理に変える必要はないですね。デ・シリオ、エル・シャーラウィといった怪我人が戻ってくればまた新たな要素となりそうなのでそれはまた楽しみなところです。

Milan 1 - 0 Catania - legaseriea.it

 前節のジェノア戦に続いてミランも攻めているのですが相手に攻め込まれるシーンも多い立ち上がり。カターニアの攻撃のクオリティも現在最下位とは思えないいいものでしたが少し攻め込まれすぎではないでしょうか。
 特に前線の選手がプレッシャーをかけてロングボールを蹴らせているのに、後ろの選手がしっかりとついていないためにそのまま攻められてしまったところなんかはチームとして機能しているとは言い難いです。まあアッレグリ監督時代からずっと前線でのプレッシャーを基本にした守備なんてやっていなかったのでこれからの部分なのかもしれませんが。

 中盤の守備の問題点はわりとモントリーヴォに顕著だったのですが、逆に攻撃面では彼の持ち味である視野の広さとボールタッチが活きていました。デ・ヨング、エッシェン、ムンタリといったハードワークを信条とする選手達とは一線を画すプレーは前節ジェノア戦でも見られましたがここにきてやはり存在感があります。得点シーンもボールが少し流れてしまったような感じに見えましたがしっかりと振り抜いてゴール左隅に決めてきました。

 その1点が決勝点となり、最後はしっかりと時間を使い切ってひさびさにウノーゼロでの勝利。カターニアは結果が出ていないからかいらだつ場面が多く自滅のような形でもありました。ようやく連勝で自分たちのいいリズムを作れていますし2週間後のローマ戦、そしてその翌週のダービーに向けて次節リヴォルノ戦も結果と内容共にいい流れを継続していきたいですね。

12 4月, 2014

セリエA第32節 ジェノアvsミラン

 シーズンも残り10試合を切ったあたりでようやく上昇しはじめたミラン。あまりにも遅すぎるスタートですが来シーズンのEL出場権獲得という目標も見えてきたのでこのまま今シーズン初となる3連勝を見たいところです。

ジェノアCFC

    GK
  •   1 ペリン
  • DF
  •   8 ブルディッソ
  •   4 ドゥ・マイオ
  • 15 マルケーゼ
  • MF
  • 21 マルコ・モッタ
  • 69 ストゥラーロ
  • 91 ベルトラッチ
  • 13 アントネッリ → 77 コナテ (83')
  • FW
  • 18 フェトファツィディス → 16 カライオ (82')
  • 11 ジラルディーノ
  • 10 スクッリ → 26 セントゥリオン (69')

ACミラン

    GK
  • 32 アッビアーティ
  • DF
  • 25 ボネーラ
  • 13 ラミ
  •   5 メクセス
  • 21 コンスタン
  • MF
  • 34 デ・ヨング
  • 18 モントリーヴォ
  • 10 本田
  • 22 カカ → 16 ポーリ (88')
  • 23 ターラブ → 14 ビルサ (83')
  • FW
  • 11 パッツィーニ → 45 バロテッリ (74')

 モントリーヴォが怪我から復帰し、メクセスが出場停止明けで先発メンバーに入りました。連勝中でいい流れなので基本的なメンバーは変えたくないところですがバロテッリがコンディション不良ということでベンチスタートとなっています。

Genoa 1 - 2 Milan - legaseriea.it

 ミランは連勝中ということで立ち上がりから積極的に前から仕掛けていきます。ジェノアも中盤より前でプレッシャーをかけてきていたので序盤からテンションの高い試合となりました。その分ジェノアのエリアにはスペースがあり、うまくそこに入って後ろからパスをもらえれば前を向いてチャンスを作ることができました。モントリーヴォなんかはプレスをかわしていいパスを出せる技術を持っていますし5バックで引いて守られるよりは攻撃の形を作りやすかったかもしれません。
 ただ前半は先制したもののジェノアがボールを保持する時間が長く、浮き球でジラルディーノに当てる形が機能していたために危ないシーンも多く作られてしまいました。ジラルディーノの強さとアイデアもさることながら、まわりの選手をしっかりと見て落としたりセカンドボールをきっちり拾っていたところはミランからすると対策しなければならないところじゃないでしょうか。

 後半も本田のリーグ初ゴールでリードを広げ楽になったかと思いきや依然としてジェノアのシュートシーンが目立つ展開。ゴール前に人数をかけてスペースは潰しているものの最後のところで寄せ切れていないためにしっかりと打ち切られてしまっていました。結果としては勝利で終えられたのでよかったですし、こういう試合でも勝ちきれるようになったという見方もできますが、攻撃がうまくまわりはじめただけに守備の面でも改善していって欲しいですね。