ブラジルワールドカップの最終予選も無事1位通過を決め、まさに国中がわいている日本代表。1年後のワールドカップに向けワールドカップと同じ会場でワールドカップで対戦するであろう相手と勝負できるいい機会であるコンフェデレーションズカップに挑みます。
イラク戦から長距離移動を含む中3日での試合ということでコンディション的には厳しそうですがせっかく最終予選の日程をこの大会のために考慮してもらったということもありますし何かしらの収穫を持ってかえりたいところです。
ブラジル
- 12 ジュリオ・セーザル
- 2 ダニエウ・アウヴェス
- 3 チアゴ・シウヴァ
- 4 ダヴィド・ルイス
- 6 マルセロ
- 18 パウリーニョ
- 17 ルイス・グスタヴォ
- 19 フッキ
- → 8 エルナネス (75′)
- 11 オスカル
- 10 ネイマール
- → 7 ルーカス (74′)
- 9 フレッジ
- → 21 ジョー (81′)
日本
- 1 川島永嗣
- 6 内田篤人
- 22 吉田麻也
- 15 今野泰幸
- 5 長友佑都
- 17 長谷部誠
- 7 遠藤保仁
- → 13 細貝萌 (78′)
- 9 岡崎慎司
- 10 香川真司
- 8 清武弘嗣
- → 18 前田遼一 (51′)
- 4 本田圭佑
- → 19 乾貴士 (89′)
日本は前田やハーフナー・マイクではなく本田をトップに入れてきました。ブラジルの方は最近の親善試合と同じメンバーです。
FIFA Confederations Cup Brazil 2013: Brazil 3:0 (1:0) Japan - MatchCast - FIFA.com
試合前の速報では4-2-3-1の本田1トップでしたが、試合がはじまってみるといきなり岡崎が前線からプレスに走って本田は少し引いたような位置。いきなり前線にボールを当てるのが難しいからか本田がバックラインより手前でボールをもらいにいくような形で望んでいました。
そんな試合開始早々にマルセロからのはやいクロスをフレッジが胸で落としてネイマールの素晴らしいボレーシュートでブラジルが先制。アジアではあり得ない素晴らしいゴールでしたね。マルセロのクロスもとんでもないスピードでほんとにパスかよっていうボールでしたが、それをきちんとコントロールするフレッジの安定感と迷いなく振り抜いてきっちりと抑えたシュートにしたネイマールもさすがです。というかこれをやってのけるのが世界トップレベルなのでしょうか。
ただ日本も一方的にやられていたというわけではなく、お互いが前から仕掛けていった時間帯ではうまくブラジルのプレスをかいくぐって前を向ける場面も多くできました。香川のファーストタッチと前を向く速さがアタッキングサードだけでなく中盤でも活かせればそのままスピードのあるカウンターに持っていけるのでここで勝負できるのは好材料だと思います。
もう1つ同じような場面で気になったのが中盤でのプレスに対してもう少しパスでも対抗できたんじゃないかというところ。ブラジルのプレスがお世辞にも洗練されていて穴がないとは言えないものだっただけに序盤で見られたような遠藤からの縦パスや展開がもっと積極的に出れば攻撃につなげられたんじゃないでしょうか。
それとこれらのビルドアップの起点として内田がよく絡んでいたのも印象的でした。ブラジルのエースネイマールを1対1で抑えきったことですごく評価されていますが、ボールを奪ってからも落ち着いて攻めにつなげていたと思います。守備のタスクが多かったために攻撃参加の機会が限られてしまったことと、ブラジルの守備がサイドでは完全に縦を切る方向だったのでなかなかタッチライン際でいい仕事はできませんでしたがそれ以外は安心して見ていられる選手となっていました。
ただボランチや中盤の選手がなかなかいい形でボールを受けられなかったのは残念でした。普段サイドバックの近くでボールをもらって展開する遠藤は判断が遅いためにプレッシャーを受けて戻してしまうことが多く、長谷部は運動量不足で顔を出せずにパスコースにすらなれていない状態。本田と香川が低い位置でしか受けられなかったのもボランチから前線につながるボールがなかったからですし、もう少し吉田からもトップまで当てるボールが出てもおもしろかったかもしれません。
というわけで中盤からの攻めに関してだけでも通用するところ、改善するところが多くわかったブラジル戦。スコアは残念でしたが1年後につながる収穫という意味ではこの1試合だけでも大きかったのではないでしょうか。これからイタリア、メキシコとブラジルに劣らない強豪国との試合が続きますがいろいろテストする絶好の機会を存分に使っていってほしいです。