23 10月, 2013

UEFA CL第3節 ミランvsバルセロナ

 週末にウディネーゼ戦をいい形で勝利したことで少しだけ期待の高まるミッドウイークのチャンピオンズリーグ。芋畑サン・シーロにバルセロナを招いての1戦です。

ACミラン

    GK
  •   1 アメーリア
  • DF
  • 20 アバーテ
  • 17 サパタ
  •   5 メクセス
  • 21 コンスタン
  • MF
  • 18 モントリーヴォ
  • 34 デ・ヨング
  •   4 ムンタリ
  • FW
  • 14 ビルサ → 16 ポーリ (80')
  •   7 ロビーニョ → 45 バロテッリ (64')
  • 22 カカ → 28 エマヌエルソン (71')

バルセロナ

    GK
  •   1 ビクトル・バルデス
  • DF
  • 22 ダニエウ・アウヴェス
  •   3 ピケ
  • 14 マスケラーノ
  • 21 アドリアーノ
  • MF
  •   8 イニエスタ
  • 16 ブスケツ
  •   6 シャビ
  • FW
  •   9 アレクシス・サンチェス → 4 セスク・ファブレガス (74')
  • 10 メッシ
  • 11 ネイマール → 81 ペドロ (81')

 負傷のバロテッリ、アッビアーティはやはり間に合わず。ウディネーゼ戦で途中から出場したカカが先発メンバーに入ってきました。予想フォーメーションでは3トップの形でしたがカカとビルサを純粋なウイングで使うとも考えにくいのでどういうシステムにしてくるか注目です。

UEFA Champions League 2014 - Milan-Barcelona – UEFA.com

 ユーヴェ戦ほどではないにしても立ち上がりで驚きの先制点。カカとのコンビネーションによってロビーニョがあっさりと決めてしまいました。ウディネーゼ戦でも好調だったとはいえバルサのミスをついてまさかという展開です。この2人がボールに絡んだ時のワクワク感はすごいですね。
 想像していなかった先制点、そしてバルサ相手に意外とボールが持てている状況にこっちがそわそわしてしまったのも束の間、今度は1試合に1回はあるサパタのミスから同点にされてしまいました。その少し前からバルサがいつものボールまわしをはじめてどう仕掛けてくるのかなとう時間帯ではありましたが、完全にミスからの失点なので正直もったいなかったですね。

 システムについてですが守備時は昨シーズンのチャンピオンズリーグで見せたような4-5の守備ブロックをつくってとにかくスペースをつぶしていくという戦術が基本でした。バルサが右サイドから執拗に仕掛けてきていたために基本的にカカが低い位置までカバーしていたのが特徴的です。バイタルエリアを人数かけて力ずくで埋める手段としてインテルはセンターバック3枚にウイングバックを加えたのに対してミランは4バック+カカという奇策ですね。
 アレクシス・サンチェスひとりならまだしも徐々にダニエウ・アウヴェスも上がってきて押し込まれてしまうためにけっこうきつそうではありましたけど。逆に右サイドのビルサはアバーテが1人でネイマールを抑えていたこと、アドリアーノの上がりが少なかったためにそこまで守備に忙殺されてはいませんでした。メッシがバイタルをあける際も右サイドに流れていったことを考えるとネイマールというひとりでスペースを使った突破が得意な選手を置いているためにわざと非対称な形を作っていたのかもしれません。
 メッシは途中でかなりバイタルエリアから離れて自由に動いていましたが、その時もセンターバックの2人はついていかずにペナルティエリアを守り続けていたので中盤で数的優位は作られていましたがこれは最後のところで守ればいいという想定通りだったのでしょう。シャビやイニエスタ、アレクシス・サンチェスが入ってきたときに捕まえきれずに崩されたシーンもあったのが2戦目に向けてかなりの不安材料ではありましたけど。それでもゆっくりとまわしてくるバルサに対してしっかりと守備ブロックを作ったポジショニングはもはや美しいと言える領域でさすがでした。

 攻撃は基本的にカウンター一辺倒になりましたが、ロビーニョがセンターライン付近でボールを持つと高い位置にいる選手が一斉に前に駆け上がっていく形でやはりウイングがサイドに張る3トップではありませんでした。カカやムンタリが追い越していく時の迫力はすごいですね。そのスピードについていけないのかビルサが攻撃時に消えてしまったいたのが気になりますが何度かスペースでボールをもらおうという動きもあったのでそういう役割だったのかもしれません。

 後半はずっとバルサのターン。守備の集中力が怪しいシーンもありましたがバルサが最後のところで決めきれず助かりました。ミランもカウンターから何度かチャンスを作っていたものの、カカが交代してからはバロテッリも低調でゴールを脅かすまでにはいたらず90分終えて引き分け。完全に戦力的に劣る位置づけになっているミランとしてはバルサから勝点をとったということで満足できる結果ではないでしょうか。特にいま出場できるメンバーでバルサシフトを敷いて戦うことができたという意味でアッレグリの引き出しの多さには驚きです。