16 4月, 2013

セリエA第32節 ミランvsナポリ

 前節フィオレンティーナ戦に勝ちきれず現在勝点58で3位につけているミラン。2位ナポリとの差は4に開いてしまいましたが、CL本戦出場ラインである2位にあがるためには絶対に勝っておきたい直接対決です。

32napoli

AC ミラン

  • 32 アッビアーティ
  • 20 アバーテ
  •   →2 デ・シリオ (86′)
  • 17 サパタ
  •   5 メクセス
  • 21 コンスタン
  • 16 フラミニ (72′ 退場)
  • 18 モントリーヴォ
  •   4 ムンタリ
  • 10 ボアテング
  •   → 19 ニアン (36′)
  • 11 パッツィーニ
  •   7 ロビーニョ
  •   → 92 エル・シャーラウィ (73′)

SSCナポリ

  •   1 デ・サンクティス
  • 14 カンパニャーロ
  • 28 カンナヴァーロ
  •   5 ブリトス
  • 11 マッジョ
  •   → 9 カライオ (83′)
  • 85 ベーラミ
  • 20 ジェマイリ
  • 18 スニガ
  • 17 ハムシク
  •   → 27 アルメロ (70′)
  • 19 パンデフ
  •   → 24 インシーニェ (67′)
  •   7 カバーニ

 バロテッリがフィオレンティーナ戦での累積警告により出場停止、さらに暴言を吐いたということで3試合の追加処分に対してミランは異議申し立てをしていますがとりあえずこの試合は出られないということで3トップはボアテング、パッツォ、ロビーニョというメンバーにいじってきました。

10人のミラン、2位ナポリとの直接対決はドロー - Goal.com

 ミランの3トップに対してナポリは3バックということで、序盤からボアテングとロビーニョが積極的にDFラインを動かそうとしていました。ボアテングがトップ下のような位置まで下りてボールを受けパッツォがDFラインを引っ張ると同時にロビーニョがスペースを狙ったり、ロビーニョがボールを持ってリズムを作り出しボアテングをフリーにするなどいろいろなアイデアが見られておもしろかったです。各々の距離感なども平均年齢20歳のトリオには見られない形でしたね。

 先制したのはミランでしたが時間帯としてはナポリが徐々にボールを持てるようになっていた流れで、すぐに返されてしまう展開。ミランはナポリの3バックを崩すために3トップが連動的に動き、ダイレクトパスで切り込んだところにフラミニが絡んでくるお手本のような形で点が取れました。こういう意図したとおりの得点は興奮しますね。久々の先発となるロビーニョのいいところも活かされていましたし。
 一方のナポリの同点弾もDFをサイドに引き出し中のスペースをあけた上でパンデフが飛び込んで完全に崩されてしまいました。本来モントリーヴォがしっかりついてくる場面なのでしょうけど… ハムシクがやたら左サイドに流れていたのもメクセスのギャップを狙ったものだったとしたら敵ながらやられたとしか言えませんね。あまり守備に走り回らないレジスタを置くチームはバイタルの左右がアキレス腱になるのが定跡なので狙ってくるのも当然といえば当然なのかもしれませんが。

 その直後にボアテングが左足首の打撲で負傷交代。代わりにニアンが投入されたのですがここでアッレグリのプランが崩れてしまったのではないかと思います。30分ほどの時間でしたがパッツィーニを頂点にロビーニョとボアテングが支える3トップがかなりいい場面をつくっていたのに対して、ニアンはサイドに張って自分で持っていきたい感が大きく前線の形が大幅に変わってしまいました。前節のフィオレンティーナがヨヴェディッチを欠いた後も基本的には同じ攻撃を仕掛けてきていたのとは対照的でしたね。まあバロテッリやエル・シャーラウィと組んでるときはサイドが主戦場になっているのでニアンとしてはいつも通りなのかもしれませんが、ボアテングがかなり中に入ってプレーしていてかつそれがいい形を生み出していただけに惜しい気持ちが残ってしまいます。

 後半はフィオレンティーナ戦と同じように中盤が中途半端な位置で攻め手に欠けてしまうような展開。モントリーヴォが相手DFラインの狭い場所にわざわざ入っていくことはないと思うのですがずるずると上がっていってしまう場面が増えて、それによって守備にも穴ができてしまう悪循環。よくない流れは簡単には払拭できませんね。

 結局そのままナポリに流れをつかまれた様な形で単調な攻撃に終始してしまい引き分けに。2位との勝点を縮められないままとなりました。フィオレンティーナ戦から何か決め手に欠ける試合が続いてしまいましたが次節は圧倒的安定感で首位を独走するユーヴェとの試合になります。アウェーとはいえ2位にあがるためには勝点3が欲しいのですがバロテッリの出場停止も軽減されそうにないですしこの試合でフラミニも退場してしまいました。ここのところ不調なエル・シャーラウィがバルザーリ相手に爆発してくれるのに期待するくらいしかない気もしますが諦めないでいきましょう。