パリSG
- 30 シリグ
- 26 ジャレ
- 13 アレックス
- 2 チアゴ・シウヴァ
- 17 マクスウェル
- 29 ルーカス
- 32 ベッカム
- → 24 ベラッティ (70′)
- 14 マテュイディ
- 27 パストーレ
- → 19 ガメイロ (76′)
- 18 イブラヒモヴィッチ
- 11 ラヴェッシ
- → 7 メネズ (66′)
バルセロナ
- 1 バルデス
- 2 ダニエウ・アウヴェス
- 3 ピケ
- 14 マスチェラーノ
- → 15 バルトラ (84′)
- 18 アルバ
- 6 シャビ
- 16 ブスケツ
- 8 イニエスタ
- 9 アレクシス・サンチェス
- 10 メッシ
- → 4 セスク (46′)
- 7 ビジャ
- → 37 テージョ (81′)
UEFAチャンピオンズリーグ 2013 - PSG-バルセロナ - UEFA.com
バルサはあいかわらず立ち上がりからゆっくりとボールを回して隙をうかがってきます。このチームのすごさはこれをいつでもどこでも徹底できる部分にあるとは思うんですが、事前のスカウティング攻めるポイントを決めたりはしてないんでしょうか。ミラン戦はホームの試合でアウェーの第1戦の修正をしてきた印象ですけどまずはやりやすい形で通るかやってみるんですかね。
一方PSGは個人の突破力を存分に活かして速い攻撃を主力にしています。イブラが絶対的な標的になるのに加え、パストーレやラヴェッシなど縦への突破力がある選手がボールを運び、さらにベッカムの長距離砲が入ったことによって少ない人数での攻撃がかなり強力になっています。 余談ですが、絶対的なエースを擁する金満クラブで監督がアンチェロッティということで いまのPSGはかつてのチェルシーを彷彿とさせるところがあります。アンチェロッティの戦術ノートによれば "当時のチェルシーはスピードのあるカウンターで十分強力だったが、プレミアリーグでよりコンスタントに勝点を重ねていくためにポゼッションサッカーへの移行をしていった。" というようなことが書いてありましたが、PSGもその移行期にあたるのかそれともカウンターサッカーを貫くのかも興味深いですね。
両チーム共にいくつかのチャンスはあるもののやっぱり全体的にはバルサがボールを持ってシュートチャンスをうかがう形で前半は進んでいきました。ポゼッションサッカーの基本になるのかもしれませんが、バルサはトップが少し動いてスペースを作り、ペナルティーエリアの角のあたりで裏を狙うというのがよく当たっていました。PSGのカバーリングがうまくて得点にはなりませんでしたけど中盤の選手が献身的に守備をしないでセンターバックがついていくチームだと完全にやられてしまうパターンですね。この試合はパストーレでしたが、イタリアだとピルロやモントリーヴォがしっかり追っていないときによくやられてしまいます。
後半15分をすぎる頃にはバルサのキープが徐々に低い位置で安定しだし、PSGの運動量が落ちてくる時間帯のプレスを回避すると共に大きく開いて穴をうかがいだします。1点ビハインドの状況でこれやられるとほんとにきついと思うのですが、アレクシス・サンチェスのトラップミスなどにも助けられてよく守り切ったなあという印象で、2〜3人でのカウンター以外でボールを前に運ぶことができなくなってしまいました。ベッカムはやっぱりセンターに置いてハードワークさせるには酷な年齢になってしまったようです。あいかわらずロングボールの精度はピカイチなんですけど、こういった試合でサイドに張ってばかりいるわけにもいかないので仕方ないですね。
バルサの運動量も落ちてきてからは攻撃の機会も増え、お互い前への意識が先行して こういう時間帯にチアゴ・シウヴァからイブラまで1本でパスが出せるというのは本当に強いですね。正直中盤のクオリティではバルサに劣っている場面が目立つチームですが、この2人を中心に構成するという明確な意思によってまわりの動きも活かされていると思います。