03 2月, 2014

セリエA第22節 ミランvsトリノ

 冬のメルカート期間が終わり各チームシーズン後半に向けての陣容が明らかになりました。ミランはラミ(バレンシア・レンタル)、本田(CSKAモスクワ)、エッシェン(チェルシー)、ターラブ(フラム・レンタル)を獲得、サンプドリアにレンタルされていたペターニャを呼び戻しました。懸念されていたDFラインの補強はラミだけですがメクセスも残留しましたしこれで十分だという判断なのか。
 放出されたのはニアン(モンペリエ)、マトリ(フィオレンティーナ)、ヴェルガラ(パルマ)、ノチェリーノ(ウェストハム)とほぼ獲得した選手と同じポジションとなっています。マトリ以外は出場機会のなくなっていた選手ですし妥当な放出ですかね。

 新戦力の期待もありますし前2節を連勝したことでここからの巻き返しをしたいところ。チェルチとインモービレという絶好調の2トップをサン・シーロに迎えての一戦です。

ACミラン

    GK
  • 32 アッビアーティ
  • DF
  •   2 デ・シリオ
  • 13 ラミ
  • 25 ボネーラ
  • 28 エマヌエルソン
  • MF
  • 18 モントリーヴォ
  •   4 ムンタリ → 34 デ・ヨング (63')
  • 10 本田 → 37 ペターニャ (88')
  • 22 カカ
  •   7 ロビーニョ → 8 サポナーラ (75')
  • FW
  • 11 パッツィーニ

トリノFC

    GK
  • 30 パデッリ
  • DF
  • 19 マクシモヴィッチ
  • 25 グリク
  • 24 モレッティ
  • MF
  • 36 ダルミアン
  •   4 バシャ → 4 バシャ (69')
  • 20 ヴィヴェス
  •   8 ファルネルド → 7 カドゥーリ (53')
  • 17 マジエッロ
  • FW
  • 11 チェルチ → 69 メッジョリーニ (90+3')
  •   9 インモービレ

 バロテッリが前節でカリアリサポーターに対して侮辱的なジェスチャーを行ったということで警告を受け累積での出場停止。もう今シーズン何度目なんでしょう。センターバックは前節ミスはあったものの継続してラミとボネーラのコンビなので汚名返上を期待したいところです。

Milan 1 - 1 Torino - legaseriea.it

 序盤からボールを持って試合を進めていくミランに対して2トップ以外はしっかりと引いて守るトリノ。ゴールまで30メートルくらいのところまでは簡単に持っていけるもののそこからは人数をかけて固めてくる相手に有効な攻め手が打てませんでした。カカがセンターで上下し本田とロビーニョが中に入ることで崩しの糸口を掴みたかったのですが連携不足もあり得点には至らず、17分にはカウンターからインモービレに先制されてしまいました。ボネーラの対応も稚拙でしたがこれを狙い続けて決めてしまうところはさすがですね。

 後半は前半狭いエリアでプレーしていた前線の選手がワイドに開くことで守備ブロックを広げようという意図が見て取れました。併せてモントリーヴォが少し高い位置をとるようになりカカの守備の負担も少し減っていたようにも思えます。前半よりもスペースを作れたことでシュートは増え得点になってもおかしくない場面も多くありましたが一貫してゴール前を固め続けるトリノの壁は厚かったですね。マンツーマンで食らいついてくる相手を外すことができていたのはカカくらいで、他の選手はボールを持ってしまうと前を向くのさえ難しそうでした。
 ただそういった状況だからこそラミのオーバーラップからミドルシュートが有効だったのでしょうし、素晴らしいシュートを打てるDFは重宝しそうです。パッツィーニがもう少しロングボールに対していい反応ができると攻撃の幅も広がりそうですが、フィジカルの強いDF相手ではなかなか期待もできません。

 結果は1-1のドロー。順位はトリノの方がはるかに上ですが、好調の2トップに攻撃を任せ先制点をあげたところや守備の足を止めないために早めに中盤の選手を交代してきたところなど格上相手の戦い方を徹底してきたトリノのゲームプランがはまってしまった気がします。ミランは中盤のムンタリからデ・ヨングの交代によってバランスをとれるようになりスムーズな攻撃が作れていたものの後の2人は苦しい試合を打破するには物足りない若手でした。もちろんこういう試合で活躍することで成長することも期待できますが今シーズンのことを考えると勝点3はもう落とせません。「今後への好材料」と「今現在の結果」、両方やらなければならないのがミランの監督のつらいところですが、セードルフ監督はこの難しい任務を遂行できるでしょうか。